世の中に溢れているコピーライティングには、つい目に留めてしまうような心理学的効果がたくさん使用されています。
あなたが広告を見て買ったものも、コピーライターに契約や購入をするように仕向けられているかもしれません。
今回はコピーライターが知っておいて損はない心理学的効果を6つご紹介します。
・アンカリング効果
・フレーミング効果
・バンドワゴン効果
・バーナム効果
・スノッブ効果
・ザイオンス効果
1つずつ詳しく見ていきましょう。
アンカリング効果
先に与えられた数字や情報(アンカー)によって、その後に判断や行動に影響が及ぼされる現象を「アンカリング効果」といいます。
アンカリング効果を上手に使ってお客をお得な気持ちにさせて、気持ちに安心感を与えその許容度の広げることで、売り上げを上げることができます。
あなたは、服を買うとき、平均5,000円~20,000円の「ブランド派」ですか?
それとも、「ユ〇クロ」「H&〇」などの「プチプラ派」ですか?
周りの影響や、所有物の割合によって、自分の「服ならこれくらい」という相場があったりしないでしょうか?
友人と話していて、価値観の違いに気づいたりしないでしょうか?
ここにダニエルとエイモスの面白い実験の話があります。
0~100までの数字がかかれたルーレットがありました。
ただし細工がされていて10と65のどちらかにしか止まりません。
そして被験者はこのルーレットを回し、どちらかの数字を与えられます。
そして以下のような質問をされました。
国連加盟国でアフリカ諸国が占める割合は、今の数字より
「大きい」か?「小さい」か?
国連加盟国でアフリカ諸国の占める割合は何%だと思うか。
被験者で10の数字を当てた人は「25%」(平均)とこたえ、
被験者で65の数字を当てた人は「45%」(平均)と回答しました。
このように割り当てられた数字でその回答の傾向が被験者に影響しました。
『アンカリング効果』を活用し営業してみよう
この「アンカリング効果」は身近なところですでにたくさん活用されています。
例えば、5万円の予算でパソコンの購入を検討していた時に、元値が10万円のパソコンが型が古いため5万5千円で売られていたら、予算をオーバーしているのに購入を検討してしまうでしょう。
家電量販店では、希望小売価格をアンカーとして、実際の価格のお得感を演出する方法がよく用いられています。
激安スーパーや100円均一ショップでは、とにかく安いことを前面に打ち出しており、仕入原価が100円を超えていることもありますが、お客様についでに利益率の良い商品も手に取ってもらい、たくさんのものを買って頂き、売上げを伸ばし全体のバランスをとっていることもあります。
コピーライターとしては、この数字を活かしたテクニックのほかに
お客様が何に悩んでいるのか?
あなたが扱う商品の最大の特徴は何か?他社との違いは?
たくさんいる競合からあなたが選ばれる理由はなにか?
といったシンプルな問いを深く追求すると、その本質が見えてきて、より顧客に納得していただけるような問いかけ方がわかることもあります。
「アンカリング効果」を活用したコピーライティング
コピーライティングは人を動かす言葉を創造する仕事ですが、人は現状にとくに満足しているうちは、行動を起こしません。
しかしこの「アンカリング効果」を使えば、背中を押すこともできます。
例えば、さきほどパソコンで通常価格10万円を5万5千円 だけでもお得に感じてしまいますが、
さらに
「型落ちで5万5千円となっておりますが、本日限りでレジにてさらに5,000円引となっております」
と言われると、さらにお得感が増しますよね!!
シューズショップへ行き、
ただ、「¥9,900」と書かれた靴と、「¥19,800」→「¥9,900」と書かれた靴とでは、印象が違うと思います。
ただ「¥9,900」と表示された靴では、品質もその通りなのかと思ってしまいますし、(値下げがされていない)通常価格なのだな、と思わせてしまいます。
一方、「¥19,800」→「¥9,900」の靴では、前者より品質が良い靴でありそれをお得に買えるのだ!と消費者に思わせます。
それを「LINEのお友達登録でさらに1,000円引」などすると、つい買ってしまうかもしれません。