4方への負荷分散時代!?

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新型コロナウイルスという感染症災害から学ぶことは多々ありますが、その一つとして、今回の新型コロナウイルス(COVID-19)が終息すればそれで万事解決とはいかない、これが不可逆的なシフトのトリガーとなる側面をもっているということです。

「COVID-19」が「20」や「21」となる可能性を前提としなければならないという、社会としても個人としても新たな基準、新たな〈ノーマル〉を模索し、構築しなければならないインパクトであることは、現時点でかなりはっきりと認識できます。

そしてこの種の災害は、人体への実質的な危険度に加えて、心理的、経済的効果が非常に大きく、とくに「現実の物理次元」においてそれらの機能破綻が起こることを見せつけられました。

そこで考えさせられることは、収入の負荷分散を「現実の物理次元」外の「ネット次元」にまで敷衍させて構築する必要がある、ということです。これは業種を問わず、危機管理の観念の下の課題であると考えます。

リモートワークだけではない、教育や医療や政治、あらゆる活動において、どういうかたちでか、物理的次元に依存しきらない非物理的次元への負荷分散を考えなければならなくなった。

そう考え思い浮かべたのが以下のようなものです。

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縦軸は「現実」と「ネット」という領域に分け、横軸は「自律(型)」と「他律(型)」に分ける。今回のような感染症災害では、「現実」の活動が顕著にダメージを受けるため、ネット次元のエンジンを頼るのですが、そこにも「自律(型)」と「他律(型)」があり、収益におけるプロセス、制限が異なるため、ネット次元においても負荷分散を行う必要性がでてくる。

たとえばYouTube等でも、運営側の基準の変更により、収益が減少するということが起こりうる。そうした時には自律型の活動が収益無一文という事態を回避するサブのエンジンとして機能するかもしれない。あるいはネット次元におけるカタストロフィが起こった場合、現実の活動がセーフティネットになるわけですが、ここでも、企業は甚大なダメージを受けたが自営は軽微で済んだというような、2元ではなく4元の領域を意識した活動というものを考えなければならない時代なのかもしれません。

地震のような局所的災害にもそのような必要性はあったものの、影響下にない他所を頼ることで負荷分散ができたこととは違って、グローバリズムにおける感染症災害は全世界的震撼という、地震波よりはるかに広域にダメージをあたえるものだという認識を、きっと世界が共有したにちがいありません。

生き残りの難易度がますます高くなった時代であるという反面、従来では役に立たないといわれたようなアイデアが思わぬところで使えるというような、可能性もまたカオスな2020年代幕開けになったと感じます。
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