無意味な才覚:占い師の日記

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占い
 私にはある分野の人が絶対に羨む能力があり、
 その能力を私は一生、活かす予定も無い。

 私には絶対音感がある。
 幼い頃にピアノを習わせて頂いたのだが、
 その「ソルフェージュ」で発覚する。

 ところで、私はピアノが壊滅的に下手であった。
 当時はYouTubeも無く、原曲はCDで聞くしかなかったのだが、当時の師の方針で楽譜から音を読み取るように指示される。
 いやー今なら、耳から曲の全体像を聴いて、楽譜で視覚的に曲を見て、師の指示通りに弾くことが出来たと思う。
 けれど、中学校で(後にピアニストになる)同級生の演奏を聴いた時に、単に機械的に指を動かすだけの私と、「奏でる」彼女の雲泥の差に戦慄して、親に直訴して習い事を辞めさせてもらった。

 占いのお客様に「天命を知りたい」という方がいらっしゃる。
 もちろん、私の占いにご相談頂いても嬉しいが、
 アーユルヴェーダの中に脈診で天命を診断して頂くものがあり、お勧めである。自分もお願いした。その天命に、「スピリチュアル」と「音楽」が入っていた。

 結局、音楽は続けていて、とても良い師に出逢えて三味線を習っている。
 複数人の教室では、私は音叉の代りである。調弦のチューナー代わり。
 そういえば、幼い頃に自宅のピアノの調律をして下さった調律師さんの横で、「もっと高いね」「もっと低いね」と口出ししていたら、調律師さんが私を母に同業に本気で推挙して下さったけれど、その道に行ってたらどうなっていたのだろうか。隣の芝は青く見えて、占いの仕事をしたいと思えるのだろうか。

 天分と才覚は、大概ずれていて、自分のために役立てようとすると全く無意味なのに、他者の音叉になろうと思うと、途端に時間短縮の便利な道具になる。
 綺麗事ではなく、無能な自分にも必ず能力があり、「無能」という自意識はその能力が自分にとって無意味なだけで、他者には便利である。
 自分の存在意義は他人が決めてくれる。今日も調弦。

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