CGアニメーションの最初の練習として定番中の定番であるボールのバウンドです。CGアニメーションを学びたい方はぜひ最初に取り組んでみてください。
このボールのバウンドにはCGアニメーションを作る上で大切なポイントがたくさん詰まっています。今回はテニスボールのバウンドを再現してみましょう。
CGで何かを作成すると最初は灰色ですよね。モデリングはこれに色や質感をつけることでどんなボールなのか表現することができます。テニスボールなのか鉄球なのか、一目で重いのか軽いのか柔らかいのか硬いのか大体わかりますよね。しかしアニメーションの場合は、色や質感など見た目を変化をさせることはできず、その代わり動きでそれを表現します。左のボールは灰色なので見た目では硬いのか柔らかいのか、跳ねるのかあまり跳ねないのかよく分かりません。このボールを動かしたときに見る人が「テニスボールっぽい」と感じてくれたら勝ちです!
さて手描きのアニメーションの場合は全ての画を描く必要がありますが、CGアニメーションの場合はほとんどコンピュータに任せることができます。しかし全て任せるわけにもいかないので、自分である程度は指定する必要があります。その指定する印のことをキーフレームと呼びます。
A地点→キーフレームを打つ
B地点→もう一つキーフレーム打つ
A地点とB地点を指定するだけで、その間を移動するアニメーションをコンピュータが作ってくれます。移動や回転させてはキーフレームを打つ。時間を進めてまた移動や回転を変えてキーフレームを打つ。CGアニメーションはこの繰り返しです。
この機能を使ってボールを3バウンド作ってみましょう。MayaはキーボードのSを押すとキーフレームを打つことができます。Blenderの場合はIを押し移動・回転を選んでください。
空中でキーフレームを打ち10フレーム進めて地面に落としキーフレームを打ち、また10フレーム進めて空中に跳ね上がりキーフレームを打つ。10フレーム間隔で3バウンド分作ってみましょう。バウンドするたびに高さが半分くらいになるようにするのがポイントです。
3バウンド分キーフレームを打ち終わったら再生してみましょう。
うーんなんかフワフワしてますね。バウンドしてる感じがしません。
次回はこの変なアニメーションのクオリティを劇的に変える魔法をお教えいたします。