【現場目線でみた】過去最大級のショック! 地盤沈下

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コラム

こんにちは!
おっちゃんです
約25年前に体験した想像を絶する体験をお話します
お付き合いのあるハウスビルダーさんが5年前に施工した住宅で
「ビー玉が窓の方に向けて転がっていく」
との知らせをもらったとのことで、私に調査依頼が来た事が事の発端です

アポを取り、お施主様の家にお伺いして家の中に入らせてもらった瞬間
壁紙が大きく割けて吹き抜けの2階天井が垂れ下がって大きく雨漏りの跡がありました
「どうしたんですか? これ」
と奥様に聞くと
「数か月前からすごい音がしたと思ったら、いろんな所が壊れてきて」
と言うんです
そしてリビングに通されて、例のビー玉が転がる現象を確認しました

家に入った瞬間、この家は傾いている・・・
と感じていた私は、その原因を頭の中で考察して早速検証してみました
外部基礎部分、外壁、壁と屋根の隙間etc・・・
そして室内、床下にもぐって基礎の内側や地面を確認したら!
地割れと陥没がおきていました
4m弱幅3㎝の亀裂とその2m先に30㎝幅2mほどの陥没

原因はこの地盤沈下でした
周囲の方の聞き取り調査をしてより確信が持てました
伐採工事画像.jpg

・この土地はもともと分譲地で、伐採工事で土地をひろげ半分は水田だったが
 盛り土をしてすぐ売り出した
・伐採した木材を搬出しているところは見たことがなく、いつのまにか地面が
 平らになって分譲し始めた
・この土地は、いきさつを知っている人だったら買わない

お施主様の土地(分譲地)周辺の方々は知っていたんです
この分譲地は買ってはいけないことを

ここまでわかったところで、ハウスビルダーさんに連絡して内容を現地で共有して私はいったん手を引いたんです
この先やる手順はわかっていました
でも、私の責任範疇での事ではないので、わかっていても何も出来ないという立場だったからです

それから2か月、再度ハウスビルダーさんから連絡がきました
あの土地の修復工事を依頼したいというんです
やはりあの土地の下には伐採した木材が多数腐った状態で出てきたとの事
幸い伐採施工業者と開発会社が現存しており、賠償することで話がついたとの事でした
普通では施工業者も開発会社も行方知れずというのが大半なので、本当によかったと思いました 

まずその土地を簡単に言えば硬くしなければなりません
シートパイル画像.jpg
こういうシートパイルという鋼板で敷地を囲みます
そして地盤改良材を混入した土を何層にも転圧しながら地面を形成し直します
木材が出てきたのが地下6mぐらいなので、今回は地下8mからはじめました
そして
オーが画像.jpg
こういう重機で
オーがボーリング画像.jpg
こんな感じで穴を開けてコンクリートを流し込み杭の役目をさせます
それでもこの地面の上に建築ができるまで約半年
強度計算上問題ないとわかるまで建築は出来ないのです

現在は地中埋設物調査が土地売買や建築申請の標準とされている県もありますが、当時は曖昧だったんですね
今はレーダーでの調査もありますので、一度建築前に調査してみるのもいいのかもしれません

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