猫と物書き

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フリーランスのライターとなるにあたって葛藤があった。
会社勤めを辞めて、自営業となることで収入が安定しなくなるリスクが生じることは当然ながら理解していた。

理解していたが、しかし私はフリーランスのライターとなった。
それはなぜか。
家に猫がいるからだ。
以前に勤めていた会社では、それなりに給与を貰えていた。けれど、残業や休日出勤も多く、家にいる時間が短かった。
生活のためには仕方のないことだ。金銭を稼ぐというのは楽じゃない。
疲れて、家に帰宅し、食事と入浴を済ませて眠る。
猫と遊ぶ時間は少ない。
猫なんて生き物は1日の大半、眠って過ごしている。
私が家にいなくとも、猫は猫で勝手気ままに寝て過ごすだろう。
とはいえ、しかしやはり猫も遊んだり、人と戯れたりしたいのだろうと考える。眠っていると、足や手にじゃれついて来るからだ。
遊べ、相手をしろ、とじゃれついて来るからだ。
猫の寿命は人より短い。
人より短い貴重な時間の中で、少しでも猫が“寂しい”と感じる時間を減らしてやりたいと思い、私はフリーランスのライターとして家で過ごす時間を多くすることに決めたのである。
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