話したいけど、みんなに知られるのは嫌で...だけどね...誰かに聞いてほしい...
そんな令子の体験を綴りました。
鑑定の時のように闇子はいないので、令子が書きました。
令子は闇子と違い、文章表現力もないのですが、
共感していただけたら、うれしいです。
普段、人には話さない令子の心の内を綴っていきます。
話さないのは話しても、きっと信じてはもらえないからです。
でも、あなたなら信じてくださると令子は思っています。
それは、ず~と、ず~~と前のこと、秋の晴れた日の出来事でした。
外出先から帰宅し、空地のような見晴らしのいい駐車場に父は車を駐めました。
助手席から降りた令子は、いつものように空を見上げると、白くて透明な生き物がゆっくりと5メートル上空をたゆたうように移動していました。
至近距離でしたので、きらきらとクリスタルのように輝く鱗、その陰影からその生き物は紛れもなく、お寺の天井などに日本絵の巨匠が描く龍でした。
運転席から降りてきた父も気付き、二人で
「何?あれ?? 龍の形してる...なに?」
と言うことしかできず、ただただ茫然とその生き物が、少し高台にある近所のおばあちゃん家の高い生け垣を越えて行くのを眺めていました。
あなたは、「なぜ追いかけないの?なぜ捕獲しないの?」と思いましたか?
現実に奇妙なものを見ると、令子は自分の安全第一になっていました。
スピリチュアルなど絶対に信じない現実主義の父と二人で見たので、あれは幻覚でも目の錯覚でもないと確信しています。
令子はその体験をしてから、不思議な生き物、未知との遭遇に興味があるようになりました。
テレビなどでも特集されていますが、嘘もあれば事実もあると思って興味深く見ています。
ただ、この体験をして思うことは、体験者本人しかそれが真実だとは思わず、いくら力を込めて話したところで、実際に見ていない人には嘘かもしれないと思われることです。
だから令子は、ここでしかお話ししたくなかったのです。
何年たっても、脳裏に焼き付いて忘れることはできません。
あなたにだけ、お話しする令子の秘密、また今度聞いてくださいね。
令子と闇子は、いつもあなたの味方です。
また、再びお会いできる日を楽しみにしています。