離婚か再構築か…子どものために離婚もあり

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コラム
今から数年前、私はとても美しい景色が見えるホテルの一室にいました。
その美しい景色とは裏腹に心の中は大荒れ。
抱っこ紐の子どもをあやしながら涙が止まりませんでした。

子どもを生むまでは夫が求めていた家事をそれなりにこなせていた私。
ですが、生まれた子どもが『寝ない』『泣いてばかり』という手のかかる子どもだったこともあり、寝不足と疲労で夫が求める妻の仕事ができませんでした。

何回目かの夫からの罵倒で限界になり、
当時住んでいた地域のカウンセラーさんに助けを求めました。
カウンセラーさんのアドバイス、
「景色の綺麗な場所に子どもさんと泊まってリラックスしておいで」
との言葉通り急遽ホテルを取りました。
そしてさらにアドバイス通り、夫には「今日は帰りません」と一言LINEしました。

どうしてわかってくれないの?
夫が怖い
もう限界
辛い…

恨み言もついでに書きたかったところでしたが書きませんでした。
結婚してから初めての突然の外泊。
少しでも心配してくれるかな?謝ってくれるかな?
という私の考えは甘かったです。

夫から帰ってきた言葉は私を責める言葉でした。
「妻のくせに」「母親のくせに」
その文字を見て私は手が震えました。
そして絶望を感じました。

それでもその後私がスマホで検索した言葉は
「夫が嫌 でも離婚したくない」でした。

このころは夫のモラハラが一番ひどかった時です。
夫も私もこれがモラハラだとはまだきちんと認識していませんでした。
幸い夫は子どものことはとても大切にしてくれて、
子どもの前では私を傷つけるようなことをしませんでした。

そして私自身、幼い頃に両親の激しい喧嘩、
母親の日常の機嫌の悪さで心を痛めていたので、
絶対そんな母親にならないという覚悟がありました。
そのため、何とか子どもの前では機嫌のいい人を演じることができていました。
私さえ我慢すれば何とか出来るんじゃないか?
私はこの時、子どものためにも再構築しようと思っていました。

そこから数年、夫をモラハラにしてしまったのは私のせいではないか?
という加害者意識や罪悪感、夫に対する情であったりといろん感情と向き合いました。

あらゆる方向から原因を突き止めて、なんとかならないかともがきにもがいた時期は私にとっては必要だったと今では思います。
あの時期がないと、きっと「もっと何とか出来たかもしれない」と自分の選択を責めていたかもしれません。
罪悪感や後悔は前に進もうとする足かせになります。

ただ多くの方が大人になっても「あなたのために離婚しなかった」という言葉に苦しんでいることも事実です。
確かに両親がそろっている方が片親よりいいのかもしれませんが、やっぱり軸は自分です。
母親が幸せであることが一番です。

緊急性が無い場合は、離婚準備を進めることでずいぶんと楽になります。
(緊急性がある場合はDVや子どもに対する被害です。)

まずは自立を目指すことです。
女手一つでたくましく、でも優雅に安全・安心の環境で子育てをされている方がたくさんいます。

中にはすぐに離婚を勧めて来る人もいます。それは友人でも相談員の方でもそうです。良かれと思ってのアドバイスだと思いますが、どんな時でも自分の心に従って決めたことが正解です。

ここまで書いて気づきましたが、
「問題から離れてホッとしましょう」「リラックスしましょう」と言っている私ですが、当時は実際全然出来ていなかったですね。
美しい青空、青い海が涙で曇っていたことを思いだします。
高級チョコレートだって味がしませんでした。

それでも無理やりにでも問題から思考を離して、私と子どもが笑顔の様子を想像することを続けました。すると気が付くと現実が追い付いてきました。

「こんなしんどい時にリラックスなんて無理」
その気持ち、わかります。
それでも、少しずつ自分を大切にする時間を増やすと変わります。

「本当はどうしたい?」
「何を食べたい?」

実際に行動できなくても、声を聞いてあげるところからはじめてみましょう。

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