先日とある方から(Aさん)
「スロットで借金300万出来た人にスロット止めるよう説得してほしい」
と相談を受けました。
私自身は口が達者ではないのですが「止めるきっかけ」となればと思い説得に向かいました。
待ち合わせ場所はパチンコ屋近くの公園。
見た感じ20代後半の今どきの若者だ。
「はじめまして・・・」
「Aさんから話を受けまして・・・」
「スロットが原因で借金されてるそうで・・・」
色々話を振りましたが彼は無反応を貫き通す。
思わずAさんも「ほら!お前の為に来てるんだぞ!正直に話せよ!」
ようやく彼は口を開く。
「自分自身、スロットは得意だと思っているが運がなく借金を作ってしまっている」
「スロット依存症ではなく、お金を稼ぎにハイエナに徹している」
スロット依存症という事を認めないとなかなか先に進めない。
そこは、彼が相談しに来たわけじゃないから当たり前なのかもしれない。
「でも結果的に負けて借金しているのでは?」と言うと
彼は私に詰め寄り「鬼のような形相」で睨みつけ、背中を見せ立ち去り、近くのパチンコ店に向かいました。
その表情は今でも鮮明に焼き付いています。
私の事を「敵」と判断したかのような表情。
でもその反面、悲しげな表情にも見えました。
その場で私も諦めて帰れば良かったのですが、彼の事が気になり15分後に彼の向かったパチンコ店に向かいました。
彼は私とAさんが後を付けているなんて思っていなかったのでしょう。
店内をウロウロと
でも何故か目線が台に向かず下ばかり見ていました。
なんとなく嫌な予感はしていましたが
彼はずっとスロットコーナーに落ちているメダルが落ちていないか徘徊していました。
彼の姿は、違和感がとても強く異質でした。
その姿を見たAさんは店内にも関わらず怒り出しました。
「何やってんだよ!」
彼は一瞬固まりましたが
「金ねぇから拾ってんだよ!もうスロットは100%止めれないんだよ!」と言ってダッシュで店を出ていきました。
Aさんは彼が小学生の頃からの親友。
彼が高校卒業後、就職先が決まらずそこで性格が変わったとの事。
親の金を使い借金まみれ。
現在も仕事もしていないそうだ。
「自分自身、スロットは得意だと思っているが運がなく借金を作ってしまっている」
「スロット依存症ではなく、お金を稼ぎにハイエナに徹している」
と言う言葉は、彼が人から認めてもらいたいから自然と出てきたのではないかと思った。
就職がうまい事言っていれば、彼はスロットにのめり込む事はなかったのかもしれない。