フライングスター風水で効果が出ないときに考えるべきこと

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 この記事ではフライングスター風水を自分で学んで実践、あるいは専門家からの鑑定を受けたはずが効果が上がらない・・・そうした場合に考えてほしいと私が思うことを5つお伝えします。

 先に結論から申し上げますとその5つとは・・・
①坐向(建物の顔)の判断の誤り
②方位の測定誤り
③年飛星を考慮していない
④個人の持って生まれた宿命とタイミングがかみ合っていない
⑤個人の行動が適切に行われていない
です。ここから詳しく説明していきます。

①坐向(建物の顔)の判断の誤り

 他の記事でみてきたように、このフライングスター風水においては建築年月と建物が顔を向ける方位を測ること、その2点で建物内部の気の流れを測るチャートを特定するものですが、この坐向の判断と方位の測定は落とし穴が多いです。

 まず何より坐向、つまり建物の顔がどちらを向いているかという判断は専門家の中でも判断が分かれるところではありますが、現代の住宅、とくにマンションにおいては建物の顔の判断は複雑なものが多く、一律の基準で判断することはできません。

 もしもあなたが行った鑑定が玄関の向きを坐向として判断した、あるいはマンションのベランダ側を坐向として判断した場合、その判断そのものが誤っている可能性が考えられるというわけです。

坐向となりうる可能性が二つある場合にはその二つのチャートを重ね合わせる中で実際の生活状況を聞き取りながら判断するしかない、それが三つならば三つのチャートを作るしかないということです。

 また繰り返しになりますが坐向の判断には建物の周辺のオープンスペースや接道といった建物外部の状況が判断に必須です。

 ですから、この技法に精通したプロの鑑定士が間取り図のみを見て風水の鑑定を行うことはありえません。
 仮に間取り図のみから坐向の判断を行う専門家がいればその判断が誤っている可能性は大いにあり得るというわけです。

 また、坐向の判断はその鑑定士の方によって判断基準はほんとうに様々なものです。

 玄関側が向、窓側が向だなんていう簡単な理論はありませんし、その物件ごとの状況を環境などとあわせて判断していくことがこの技法の難しいところで、「鑑定を受けて化殺したけどしっくりこない、悪いことが起こっている気がする」と感じるならば鑑定そのものが間違っている可能性も考慮に入れて頂いた方がよいかもしれません。

②方位の測定誤り

 方位の測定、簡単なことのようで難しいものです。

 試しにコンパスで方位を測る場合、2,3日に分けて3か所程度の場所から建物の方位を測定してみるとわかると思うのですが、コンパスというものは様々な要因でかんたんに方位がずれるものです。

 場合によっては5度~10度程度ズレが生じることも珍しくなく、実際に私が相談を受ける中でも24方位の向きのうち、もともとご自身で考えていた方位が24方位の区分で間違っていたという例は数多く存在します。

チャートの特定の際には、24坐山の境界付近、つまり替星チャートの適用区分付近に向きが位置する場合など、たとえば3度方位測定がずれた場合にはその判断には信頼がおきづらいと考えています。

 仮に専門家の鑑定の際に「自分で地図上に北記号を書いて」といった指示を受けた場合、方位測定に関して的確な指示があり測定を行うのであればまだしも、そうした指示もなく一般の方が正確な方位測定を行うことは不可能だと考えていますし。

 それであれば偏角を算出したうえで地図上から方位を求める方がよほど精度は高いです。それは私が計測を行ってもおなじ。羅盤や、方位測定専門の機器を使用しても1度未満の精密な精度で方位測定を行うことはほぼ不可能です。

 フライングスター風水をご自身で学んで実践する方が最も陥りやすい間違いがこの方位の測定誤りであるかもしれません。

 また、偏角というものは常に移動を続けているものです。

③年飛星を考慮していない

 他のの記事でも紹介してきたように、建物は山星と向星のその建物独自のチャートを持つもので、原則としてこの建物独自が持つチャートが最も影響力が大きいものです。

 ですがこれらと別に年飛星の影響力というものは侮れず、もともと好ましい方位であったものが年飛星と山向星の組み合わせにより好ましくない方位に変化してしまう年といったものは存在します。

詳細は記しませんが、「特定の星の組み合わせにおいては、特定の年飛星がその方位に配置される場合にある意味を持つ」というものがあったりしますので、そうしたことも検討に入れて鑑定を行うもので、たとえばそれが玄関や寝室といった方位に該当するのであればやはりそれらの影響は大きいというわけですよ。

①~③に関しては、明らかに鑑定士側の力量の問題です。

風水鑑定においては2024年現在ではいまだ「信頼のおける鑑定士の基準」というものがこの日本では存在していません。

 「~の弟子!」「~協会所属!」といったところで単なるオープン講座の受講生でしかないというケースは無数に存在していて、明らかに先生方の考えを理解していないケースは山ほど存在します。

 そうした鑑定士にひっかからないように、どうか気をつけて頂けたら。

 もし実際に鑑定を受けた後に鑑定に疑問をもったケースにおいてはまずセカンドオピニオンを検討いただくことがお勧めです。少なくともよくわからない化殺グッズに高いお金を払ったり、あるいは良くならない状況を自分の気持ちのせいだと悩み続けるくらいならほかの鑑定士への依頼を一度検討いただくことをお勧めします。

④個人の持って生まれた宿命とタイミングがかみ合っていない

  中国にこんな言葉があります。「一に命、二に運、三に風水、四に積隠匿、五に読書」。

これは人生に影響を与えうる力の大きいものを順番に並べたものですが、見てのとおり風水というものは宿命と個人の人生における運気の影響に打ち勝てるものではないともともと考えられています。

 中国占術においてこの宿命と運気の流れを推し量るための技法は四柱推命だというわけですが、たとえばこの四柱推命において財運が全く悪い時期と好ましい時期で風水による財運の効果が変化するのは当然のことだとも考えます。

 財運だけでなく病に気を付けるべき時期、人間関係に苦しむ時期、自身に不利なことが重なってしまう不運な時期など・・・そうした運気の悪い時期は誰しもがあるものですので風水の良い住宅に住んだからと言って人生がすべてうまくいくということはないものです。

 また、風水だけでなく四柱推命においてもたとえば「1000万円稼ぐことができる」といった具体的な判断ができるものではありません。

 具体的にどのくらい稼ぐことができる、つまり「量」というものについてはこれらの占術から導くことはできません。それは風水における財運アップの技法を使用した場合も同じです。これらの占術が導くことができるのはあくまでも「運気の質」だとされていますから。

 ですから「これで~円稼ぐことができる!」という風水鑑定士はおそらくいないと思いますし、仮にいたとしたらわたしからすれば信頼することはできない方だと考えています。

⑤個人の行動が適切に行われていない

 そして、最後にはなんといっても個人の行動です。

 たとえば「風水の技法を駆使すればどんな商売を行っていても売り上げが上がる!」だなんてことはあり得ません。

 風水も四柱推命も、それらは人生の決定論ではなくて、もちろん魔法でもなくてあくまでも本人の行動、あるいは努力を後押しするものだと考えています。

 商売で利益を上げたい場合にはまず自身の商売の業界の動向を注視すべきですし、時代に応じた商売の仕方を工夫してより良いサービスを提供することで売り上げを向上させるよう行動することは基本です。もちろん会社員などをしている以上いくら財運が良い家に住んだところで給与が突然倍になるなんていうことは起こりえないわけですし・・・。

 これは財運だけのお話だけでなくてたとえ健康運の良い時期に最高の山星の寝室で就寝していても自堕落な生活の中で健康を損なう生活を送っていればそれに伴う結果が訪れるのは当然のことです。

 あるいは病気が疑われるならばまず先に行くべきは病院です。山星の良い方位に就寝しているから病院に行かなくてもよい、そんなわけはありません。体調が悪い時は病院にかかって医師の話を聞くべきです。

 もちろん人間関係運も同じで、いくら四神相応の土地に住んでおり山星の良い方位に就寝していたとしても、その住人が自分勝手で横暴なふるまいを改めない限りは人間関係が向上するはずはありません。恋愛運についても当然同じ。行動しない限りには結果が出るものではありません。

 私は風水や四柱推命の運気というものと結果の関係は「運×行動=結果」だとつねづね考えています。

 どんなに運気が良くても行動を起こさないことには結果は生まれるものではありません。あくまでこうした風水や四柱推命というものは依存する対象ではなくて、自身の行動の後押しをするために利用するものだと捉えて頂ければ幸いです。

おわりに/鑑定のできない鑑定士に気をつけて!

 こうしたものが私が考えている風水効果が上がらない理由になります。

 この文章を読んだ方の中には結局効果を保証できないのか!と思われる方もいることかと存じます。

 ですが実際に保証はできないというのが答えになります。それは風水などの占術だけでなくてどのような理論であっても同じ。「これを行えばお金が儲かる!これを食べれば病気が治る!このポイントだけで人間関係はうまくいく!」きっとどの分野の知識であってもでもそんな魔法は存在しません。

 逆に私からすればそうしたことを謳う専門家はどの業界であっても疑います。それがコンサルタントであれ弁護士であれカウンセラーであれ結婚相談所であれ。

 どこにもそうした「これだけでうまくいく!」なんていう魔法が存在しないのと同様、風水もまた魔法ではありません。
 ですがそれは風水が信頼できないことの理由にはなりえないとも私は考えています。実際に効果を上げている方を無数に私も知っており、また効果が上がるからこそ香港や台湾がこれだけ国力を上げ、フライングスター風水がこうして欧米諸国に広まってきているわけですから。

ただし、、、あくまで効果が実感できるできないに関して④⑤を考慮すべき時というのは鑑定が正しかったと仮定した場合の話です。
私が鑑定を請け負う中で、以前に別の鑑定士に鑑定してもらい太鼓判を押してもらった物件だがなんだかしっくりこない・・・という例がちょくちょく存在します。

 例を挙げるなら偏角をまったく考慮せずに鑑定を行っていると思われるケースや、替星チャートをまったく考慮に入れていないケース、またあまりにも適当に坐向(建物の顔の方向です)を判断しているであろうケースなど・・・そうした鑑定をもとに引っ越しの物件を選んだりして苦しむ方を幾人も見てきています。

もちろん私だけが正しい鑑定を行えるなどというつもりはありませんが、あまりにも知識のない中で鑑定を行う初心者の方がみえるのも事実です。

それまで派手な肩書と~年間の実績を謳っていた方が、わたしのこの記事公開後に「間取りのみから鑑定可能です」というサービスメニューを「地図情報と間取り図から鑑定します」と変更した方もココナラにいらっしゃいますし、あまりにも不誠実だなあ・・・と感じます。

そうした方を見抜けるいちばんわかりやすいものは鑑定結果に伴って効果を実感できた方がどれだけいるかという問題ですが・・・結局そうしたものは知人の口コミでもない限り難しいですので、

 鑑定士の知識と力量を見抜くための次善策はやはりその方の書いた文章を見ることだと思います。

たとえばココナラブログにせよ独自ブログにせよ、あるいはキンドル本などといったものも含めて、その方がいったいどんな考えを持っていてどのような文章を書く方なのか。それを比較して鑑定士を選ぶ基準として頂けたら良いのかもしれません。

 この種の問題は少し下の記事にも書いておきましたので、よかったら読んでみて頂けたら。

※この文章は拙文「フライングスター風水のあらまし」の記事から文章を引用し、少し改変を加えているものです。
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