元株式ディーラーの本気の投資バイブル・戦略編

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マネー・副業

デイトレの戦略


ここまで解説してきた超短期売買におけるポイントやその他の留意点をまとめておきましょう。 
取引の目的はあくまで短期間に生じる株価の値動きである。 
ごく短い時間に取引プロセスを実行するため、瞬間的な判断力、決断力、 メンタルマネジメントが求められる。 
事前準備をしっかりと行ない、値動きの背景や要因などを考え、シナリオを組み立ててから相場に臨むこと。場中に値動きの背景や要因を考えるのは最小限に止める。 
雰囲気で取引をしてはいけない。 そのためにも一つ一つの取引の目的と根拠を明確にする。 
銘柄選択の際には、 ファンダメンタルズよりもボラティリティと流動性が高いことのほうが重要。 
値動きに振り回されないようにするため、チャートやテクニカル分析など自分なりの指針となるものを持つ。 
取引のタイミング・リズムが重要。 
ターゲットプライス、ロスカット・ラインは、可能な限りあらかじめ決めてからポジションをとる。 
計画的なナンピンはよし。安易なナンピンは厳禁。 
利乗せについてはターゲット・プライスや自信の度合いに よってリスクとリターンを見極めながら行なう。 
想定外の動きが起きたときは、ヘッジよりもロスカットを優先する。

スイングの戦略


ここまで解説してきたスイングトレードにおけるポイントやその他の留意点をまとめておきましょう。 

取引の目的は一定期間の株価の変動である。 

リターンの目的、期間が変わる以上、見るべきものも変わってくる。 

チャート分析もしっかりと行ない、現在の株価の位置・見通しを立てておく。 その際、ターゲット・プライス、ロス カット・ラインについても明確にしておくこと。

個別材料やニュース、 決算発表などを把握し、分析しておく。海外動向や市場全体に影響を及ぼす材料を把握し、分析しておく。

経済カレンダーや、決算スケジュールなどの予定を確認しておく。 

板にのめり込み過ぎないこと。マーケットとは一定の距離感を保ち、客観視する姿勢を大切にする。

エントリーの根拠と、エグジットの根拠が一貫性を持つこと。

計画的なナンピンはよし。安易なナンピンは厳禁(超短期売買と同様に)。

利乗せについてはターゲット・プライスや自信の度合いによってリスクとリターンを見極めながら行なう(超短期売買と同様に)。

想定外の動きが起きたときは、ヘッジを優先するか、ロスカットを優先するか、 ポジション状況(銘柄数やリスク量の状)によって判断する。



ここまで解説してきたメンタルコントロールにおけるポイントやそのほかの留意点をまとめておきましょう。 

ポイント① 一度負けたら相場と距離を置く。
ポイント② トレード・ポジションを客観的に分析する。 
ポイント③ 非合理的な行動をとらない。 
ポイント④ トレードの「根拠」を見失わないようにする。 
ポイント⑤ 観察者になれるのが理想。 
ポイント⑥ 自分はただの凡人であると自覚する。
ポイント⑦ 大きくなるには時間がかかる。


トレード・ポジションを客観的に分析する 


私が株式ディーラーとして駆け出しだったころ、よくやっていたのが、すべてのトレードについて、 コメントを書くという作業です。 1日のトレードの収支ではなくて、1日のなかで自分が行なったトレード1回 1回のすべてが対象です。 日計りだと1日で数十回のトレードを行なうこともあります が、ティックチャートを見直しながら、2~3時間かけて毎日反省作業をしていました。 実際に自分のトレードを振り返ると一目瞭然ですが、 1日のなかで行なったトレードのすべてがうまくいくなどということは、1年のあいだに1回あるかないかという程度です。 「この局面は、もっと利益を伸ばせた」、「これは出さなくてもいい損失だった」というものが、必ずあります。 それを場中に振り返るのは不可能ですから、場が引けた後に自分自身がいちばん冷静かつ客観的に振り返れる状態で行なっていたのです。 つまらない判断ミスで大きな損を出してしまい、記憶から消し去りたい失敗もたくさんあります。

しかし、忘れてしまいたい失敗だからこそ、後からきちんと検証する意義があるのです。 この作業を毎日繰り返すと、トレードの失敗は少しずつでも減らせるはずです。 後からそのノートに目を通すことによ って、よりたしかな経験値として、 自分のなかに蓄積することができます。それは気が遠くなるような地道な作業かもしれません。でもそれを私は5年以上続けていました。 そういった地道な積み重ねや経験値を積み上げていくプロセスが自信につながり、厳しい相場環境に直面したときでも、冷静さを保てるようになるのです。

これは中長期でのポジション取引においても、その分析アブローチは違っていても同じことです。ポートフォリオとしての、 自分のポジションを客観的に分析し、一つ一つのポジションにのめり込み過ぎず、熱くなり過ぎないようにするためにも、客観的な自己分析を行なうプロセスはとても大切なことなのです。

非合理的な行動をとらない

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