VTuberの市場規模は2000億円

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「VTuber」とは

VTuberとは「Virtual Youtuber(バーチャルユーチューバー)」の略語だ。彼らは架空のキャラクターの姿でYouTubeに動画を投稿したり、動画配信などを行っており、演じている人をライバーと呼ぶ。最近ではテレビでも見られることが増え、認知度が上がってきている。NHKでもVTuberの歌番組ができたり、ニュースで独自のVTuberを登場させたりしている。しかし、すんなりと受け入れている若者世代と、なんだか分からんと思っている上の世代で壁ができているような気がする。
我が家の子どもたちは、出始めの頃からVTuberに興味を持っていて、自分はその技術がどうなっているのか毎回教えてもらうのだが、いまだに不思議である。子どもたちに言わせると、VTuberはそのまま存在しているのであって、中に誰かがいるとは言わないで、と言われるのだが・・・。

VTuberが人気を集める理由

VTuberが人気を集める理由として、まず、VTuberのアバターはデザインが個性的でかわいかったり、かっこよかったりして、魅力的だ。また、見た目と中身のギャップが面白いことも人気の要因だ。VTuberは、ゲーム配信、雑談配信、歌配信などをすることが多く、テレビでもそうだが、アドリブでトークすることがほとんどであるため、頭の回転の良さ、返しの上手さが非常に重要である。歌ってみたというシリーズも人気で、歌のうまさで活躍している人もいる。容姿と声質はキャラクターデザインによりカバーされるため関係なく、個性的な話し方で喋りがうまい人の方が、人気が出る傾向にある。また、英語ができるVTuberも存在しており、海外のファンも増えている。配信がついていたのでちらっと見てみると、流れてくるコメントが英語ばかりで、それを見ながら英語でおしゃべりしていた。スラングばっかり覚えそうだが(笑)普通に英語の勉強になりそうだ。
視聴者たちは自身の趣味嗜好に刺さるVTuberを、同じ趣味の仲間たちとコメント欄でコミュニケーションを取りながら一体となって推し、そうやって強い結びつきを持ちながら広がったコミュニティーが市場を押し上げているという分析もあった。

VTuberになるには

調べてみると、VTuberになるには、
・個人でキャラクターを作って動画を撮影して投稿するという方法
・オーディションを受けて事務所に所属するという方法
があるらしい。有名な事務所として、にじさんじ、ホロライブくらいは知っていたが、今回調べてみると、たくさんの事務所が立ち上がっていることがわかった。個人でVTuberになる場合、パソコン、Webカメラ、マイク、VTuber制作ツールなどが必要だそうだ。
VTuber制作ツールとは、VTuberのキャラクターを作成するためのソフトウェアのことで、個人向けのソフトだと、Live2D、FaceRig、VRoid Studioなどが有名なのだという。
Live2Dは、2Dのイラストをアニメのように動かすことができる表現技術で、Live2Dを使用することにより、3Dで制作されたモデルよりも2D独特の画風を残したまま、キャラクターを活き活きと動かすことが可能になる。一方、FaceRigは、Webカメラによる表情モーションキャプチャを使用して、その動きを3Dアバターへリアルタイムに反映させることのできるソフトウェアだ。FaceRigには元からキャラクターが出来上がっているのに対し、Live2Dでは自分でほぼ一から作成することができるそうだ。
VTuberになるためには、自身のキャラクターモデルを作成する必要がある。自分で作成するのが難しい場合には、制作会社に依頼することもできる。一般的にキャラクターデザインの相場価格は10万円程度だといわれており、ココナラで検索してみたところ、Vチューバーのキャラクターデザイン、モデリング、配信までのサポートなどを調べてみると、安いものだと5万円しないものから、10万円台前半のものがたくさん販売されており、有名事務所や企業での実績がある人だと20万円台のものも見受けられた。こんなものまで取り扱っているのかと驚いた。Vtuberになりたい人が価格を抑えて始められるとしたらいいことだと思う。ただ、競争の原理で価格が下がることはありがたいけれど、安いものがあることで相場が値崩れを起こし、仕事量に対して金額が安いのでは・・・と少し心配になった。
息子に聞いたところ、たくさんのVTuberが乱立しており、すごい額を稼いでいるのは大手の事務所に所属している一握りで、Googleや事務所にも取られるので、能力次第だと言っていた。

ビジネスの観点からみると

VTuber元年と言われた2017年当時の市場規模は219億円、2020年には1000億円、市場調査会社の富士キメラ総研によると、2023年には2000億円を超える市場になると予測されている。国内での規模は500億円程度だが、海外での戦略も考えられており、メタバース空間での展開を考えると、今後も伸びていく業界と言える。

信じられない話だが、親は子供がニートだと思っていて、部屋で何をやっているんだかわからないと思っていたのに、実はVTuberとして活動していて、親の収入より多くもらっていたことを打ち明けられて驚いた、なんていうエピソードもあるそうだ。

今の時代、あなたのお子さんが頭の回転が早く、話が上手で歌がうまかったりしたら、「VTuberになりたい!」と言われた時には、話だけでも聞いてあげてほしい。顔出しせずに活動ができるので、若い時のチャレンジとしては、これからはありなのかもしれない。
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