【アドラー心理学&ワンオラクル】完璧主義に悩む相談者様へのお返事

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無料相談第3回目となります。今回は22歳の大学生のご相談者様です。ご投稿ありがとうございます。

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自分が嫌いであることの弊害

完璧でいたいと思いますよね。とくに相談者様の年頃だと、同じように考える方も多いのではないかと推測します。わたしにも覚えがあります。

わたしが個人(アドラー)心理学を初めて学びに行った際、最初に言われたのは「人々はわたしの敵だ、と思っていませんか?」でした。いきなりすぎて「思ってねえし」と笑い飛ばしたものですが、よく考えると敵だと思っていたようなんです。

まあ、敵というと言葉が強いですが、つまりは「仲間」だと思えていないということです。

相談者様には理想の自分がいるはずです。その理想の自分が、現状の自分とはあまりにも乖離がある。そうした場合に、自分に厳しくするんじゃないでしょうか。

いきなり問題の中心をつくようで恐縮なのですが、相談者様はご自分があまりお好きではないのだと思うのです。

もっと直截的に言うと、自分が嫌いだから、他者もわたしのことが嫌いなはず(思い込みです)で、周りは敵ばかり。だから理想の自分にならないと生きていけない(愛されない・安全じゃない)。

大げさに思われるかもしれませんが、そうした本音がどこかに潜んでいる気がします。

「自分に厳しい」「悪いところばかりに目がいく」ということは、自分を裁いているということで、残念ながら人間は自分だろうが他人だろうが、なにかに対してジャッジすれば、すなわちそれは自分を裁いているということになり、裁けば裁くほど(それが他者に対してでも)、自分のことが嫌いになります。

近年、モラルハラスメントという言葉が流行っていますよね。モラルハラスメントに限らず、「あ、この人ちょっとアレだな」と思う人はすべて神経症なのですが、たとえば「お前はバカだ」とか「お前はクズだ」とか、感情的に他者に向かって発言している人は、誰かに向かって言っているようで、実は自分に言っているんですね。それが自分でわかっていないんです、かわいそうに。

なぜ他者に向けるのかというと、自分のことが自分で認められないし、愛せないけど、本当は自分を愛したいし、認めたいからです。他者を蔑むことで、表面的には自分のほうがまだこいつよりいい、と自分の心をごまかすんです。それで、ようやく二本足で立っている、そんな状態です。

でも心の奥底では知っています。自分こそがバカで、クズだってことを。それは決して真実ではないのですが、自分のことを自分でそう思い込んでいるのです。そういう闇がときどき吹き出してきます。それって苦しいですよね? いますぐにでも楽になりたくなる。

だから、モラルハラスメントがやめられないんです。他者に攻撃することは、彼らにとっては覚醒剤のようなものなんです。ただ一瞬、気持ちよくなる幻覚を見ているに過ぎません。

さて、なんでこんな話をしたかというと、相談者様がそうだよ、と言っているのではなく、あまりに自分を裁きすぎると、その意識が他者に向かう危険性をはらんでいることを、知っておいてほしかったからです。

こうした神経症の方々の最大の共通点は、どこを切っても「劣等感」の金太郎飴なんです。



完璧主義者は本当に完璧なのか?

相談者様は、ご自分と他者の比較をむちゃくちゃされているのだと思うのです。

しかしそれだけ他者を観察していたらわかることもあるはずです。そう、完璧な人間なんていません。人間というのは、人間というだけで、欠点だらけです。

ですが人間というのは、収支決算すれば黒字なんです。わたしもそうだし、相談者様もそうなんです。それでいいんです

もちろんマイナスはたくさんあります。相談者様が思う、ご自身の「悪いところ」は、ひょっとしたら日常生活上、いろんな問題があるかもしれません。いろいろ問題あるかもしれないけど、人生をトータルで収支決算したら、黒字なんです。

個人心理学でも、「マイナスを取り除いたら素晴らしい世界がくるというのは違う」と、アドラーが言っています。「プラスをはっきりとイメージして作っていくということなんだ」と。たしかにそちらのほうが効率がいいですし、そのほうが楽しいだろうなと、わたしも思います。

だから、「自分の悪いところ、どうしてやろう」と考えるより、「自分が与えてもらったギフトを利用してどんなふうに生きていくか」と考えていくことを人生の課題にしたほうがいいと思うんです。あとはゴチャゴチャ、そりゃ欠点もあるけど、そんなものは放っておいたらよろしい。と、考えていってほしいのです。

なぜなら自分が思う自分の「悪いところ」って、あなたの価値観でしかないんです。よく言うじゃないですか。長所と短所は同じなんです。せっかちは短所かもしれなくても、効率がいいというのは長所なんです。優柔不断は短所かもしれないけど、慎重であることは長所なんです。

たとえばわたしの短所は、あるだけお金を使うので貯金ができないことなんですが、わたしの長所は思い立ったら吉日の行動力があることなんです(無理がありますか? でもそれでいいんです・笑)。

単純に個性なので、変えられないものもあるかもしれないのです。だとしたら、取り除きようがないじゃないですか。取り除けないものを「ああ、なんでこうなんだ」って思い悩むのはナンセンスだと思います。

たとえば容姿、骨格とか、基本的性格とかですね。まあ最近は手術とか洗脳とかいろんな方法があるにはありますが、たとえ手術して変わっても、「悪いところ」に目がいく自分との戦いは一生、終わりを迎えませんよね。だから手術した人の中には、途中でやめときゃいいのにやりすぎて変な感じになる人がいるような気もするんです。

余計なことを言いましたが、もうひとつお伝えしたいのは、「完璧主義であることが、すでに不完全である」という真実です。

前述したように、完璧な人間はこの世に存在しませんよね。大谷翔平だってきっと欠点があるはずです。エジソンも問題児でしたし、世界中にいる美人女優も天然問題発言タイプから麻薬覚醒剤タイプまで、さまざまです。

つまり、完璧を求める完璧主義者は、完璧に論理が破綻していると思いませんか。完璧を求めれば求めるほど、完璧な不完全思考になっていくわけですから。

そんなに頑張って不完全になるなんて悲しいじゃないですか。だって、相談者様の中では「完璧であること」が正義なはずです。であれば、(なるべく)完璧であるために、完璧を求めることをやめたほうが、心地いいはずなんです。

「自分に厳しくする」「自分の悪いところに目がいく」のは、果たして完璧な人の思考なのかどうか。相談者様は賢い方なので、答えは明白であることもおわかりでしょう。

さて、話が長くなってしまい恐縮なのですが、結局のところ「自分を愛する」「自分の悪いところも受け入れる」ことに注力するというのが、いちばん効率よく相談者様が完璧主義から抜け出せる方法だと、わたしは考えます。

手書きでジャーナルを書いてみてください。自分の素敵なところを毎日3つでいいです。あるいは自分に感謝できるところ

たとえば、「今日も生きてる」「朝ちゃんと起きられた」「学校に行った」など。「そんなわたし、偉い!」とか「そんなわたし、素敵!」とか、とにかく自分を抱きしめる訓練をしてみてください。

真剣に楽しんで取り組めば、必ず思考が変わります。保証します。こうした自己肯定感をあげるアドバイスは巷にあふれていると思われるかもしれませんが、実際にやっている人は、あまりいません。

やらないと決めている、あるいはすぐやめた人ほど、「そんなことで変わるわけないじゃん」と思っています。断言します。そんなことで変わります。なんなら1日かけてお掃除するとか断捨離するだけでも人は変わります。そんなことでいいんです。なにごとも実践です。知らない言語も実践しないと喋れないのと同じで、視点の変え方も実践あるのみです。



鑑定結果(ワンオラクルリーディング)

さて、さてさて……今回も長くなりました、すみません。ようやく占いに入ります。出てきたカードはこちらです。

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あなたの見ている世界はあなたが創造しているんだよ、ということです。これは人間の真理です。

どこかでも書きましたが、人間は、見たいようにしか物事を見ません。それが個人心理学でいう「目的論」でもあります。

相談者様が自分の悪いところに目がいくとき、必ず誰かとの比較をしています。意識的にしている場合も、無意識的にしている場合もあると思いますが、なんにせよ自分以外の存在がないと、そんなこと気にしようもないからです。

でも、目の前に、あるいは相談者様の頭の中にいるその他者は、相談者様の鏡なんです。つまり、彼らに見る完璧さや美しさというのは、あなたの中にすでにあるものなんです。

なぜなら人間は、自分の中にないもの以外は、反応しようがないからです。あなたが反応している感覚はすべて、あなたの意識が生み出しているものなんです。

たとえば相談者様が日頃から誰かに優しくしていると自負していて、それを誰かから「あなたって本当に優しいよね!」と言われたら、「えへへ、照れちゃうけど嬉しいな!」と感じるでしょう。口では「いやいや、そんな」とか言うかもしれませんが、内心は素直に受け止めるはずです。

しかし逆に、超やさぐれまくって無愛想にしまくってめちゃくちゃ周りに嫌われていると自覚しているときに、「あなたって本当に優しいよね!」と言われたら、「ん、誰に言ってる?」と、後ろを振り返るかもしれません。あるいは「慇懃無礼か!」と激怒するかもしれません。つまり自分のことだとは受け止められないんです。

憧れるなあ、素敵だなあ、と思う人には相談者様にしかわからないポイントがありますよね。こういうところがいい、と言えるところ。なんか惹かれるなあ、と思うところ。

それはあなたがすでに、そういう人となりを持ち合わせているからこそ、反応できるんです。相談者様が憧れている人は、相談者様自身でもある、ということです。

ただし、これは逆も言えます。自分が嫌いな人も同じく反応していますから、それもあなたである、ということなんですが……これは予備知識程度にご留意いただければと良いかなと思います。

つらつら思いのままに書きましたが、こうした視点が、なにか参考になれば幸いです。

ご相談いただき、ありがとうございました。



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