土木施工管理技士 経験記述のコツとオトシアナ(私見)

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土木施工管理技士と浄化槽管理士の試験を受けるにあたって、先んじて受験した職人さんにコツやオトシアナを訊ねたことがあります。

返ってきた答えの多くが、学校で学んでいた頃には気を付けていたのに、ついうっかり忘れてしまっていたような、ごく基本的なことでした。

少し自己紹介に付け加えますと、私は最初から建築や土木の世界に入ったわけではなく、根っからの現場畑でもありません。私自身は破滅的に不器用なので、手に職、手に業で仕事をされてる特に職人さんたちには尊敬の念を抱いています。基本的に「自分ができないことができるひとはスゴイ」という感覚なので、現場での作業や機械、材料、多くのことを職人さんたちから教わって過ごしました。

何かお返しができるようなことはないかと考えていたところ、若手に資格試験の勉強を教えてくれないかと上役から頼まれたのです。自分がすでに持っていたり、これから受ける試験でも一緒に学びながら例えば法律や役所の手続き、理論や計算問題のような、現場の職人さんがとっつきにくい部分をフォローするような感じでした。

一緒に受けた若手の職人さんは、(1級土木とは違う試験ですが)受ける試験を総なめする勢いで合格を勝ち取って、今では地元に戻って独立したほどです。もちろん本人の努力あってのことですが、それでも本人からおかげさまでとお礼を言われたときは、これだけでもこの職場にお世話になった甲斐があったと胸が熱くなったものです。

最初は戸惑いがちだった職人さんたちも、私がその職場を離れる際には、別の現場がてんてこ舞いでも次の現場の根回しを進めてくれてたおかげで動きやすかったと、自分で思っていたよりもお役に立ててたかなと少し誇らしくもなりました。

さて、前置きが長くなりましたが本題です。土木施工管理技士の試験のことについては初めての雑記なので、今回は無料公開にいたします。次回以降、有料とさせていただくものも参考にしてみようかなと有益に感じていただけて、自分の学びが誰かのお役に立てれば幸いです。

経験記述、いわゆる作文は、自分という「書き手」に対して「読み手」という誰かはわからないけど自分を批評する相手が存在します。ただ書けばいいというわけではなく、その現場を知らない相手に、現場の状況、工事でどんなことがあったか、何が大変でどう考えて実際に何をして切り抜けたか、イメージして理解してもらわないといけないのです。

逆に言えば、読み手が現場のイメージができて「それは大変だったでしょう。でも素晴らしい工夫をして施工されたのですね」と感心してもらえたら合格できるだろう試験である、ということです。

ここであげるコツやオトシアナとは、施工内容云々より前に気を付けるべき、「言われてみればあたりまえのはずなんだけど、そういえば抜けてたなぁ」という感覚になるもの、というと感触がつかめるでしょうか。

まず記述の試験で陥りがちなワナは、「空白を埋めることに必死になってしまうこと」です。ただやみくもに空白を埋めても中身が伴っていなければ、たとえ文章量が少なくても順序だてて説明されているものに比べると点数は伸びません。

さらにもうひとつ、ワナというよりミスを誘発します。よくあるのが「聞かれていないことに答えてしまう」というものです。経験記述の解答欄にはいくつか枠があり、それぞれに書く内容が指定されます。指定された以上、指定されたものを書かないと加点されませんが、逆に指定されたこと以外の内容を書くと減点されてしまうのです。

工種だけ書けばいいところに施工量を書いてしまうとか、立場だけを書くところに余計な役割を書いてしまうとかといったものです。

なかでも最も多いのが、技術的課題を書く欄に検討理由や検討内容まで書いてしまったり、検討内容を書く欄に対応処置まで書いてしまう、というもの。

技術的課題、検討理由や内容、現場で実施した対応処置やその評価、と段階的に答えるように解答欄も指定されているはずなので、考えたり行動したりした内容を流れのまま説明する、ただしちゃんと段階的に区切る、という意識を持てば書きやすくなるのではないでしょうか。

次回はもうひとつ「余計なことを書いてしまう」ワナについてと、逆に今度は「内容が足らない」ワナについて書こうと思います。

あくまで私見ですから、そうだなぁとかあぁあるかも~とボンヤリ共感していただければ嬉しいです。ご参考いただければ今後もよろしくお願いいたします。

※写真は内容に直接は関係しませんが、不肖私が撮りました
 鹿児島・宮崎県境の霧島連山・高千穂峯の天の逆鉾です。
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