「小説の技法」Lesson16 第一課題の解説⑧ 遂に、「結」!

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 今日は、起承転結の締め「結」の解説をさせて頂きます。皆さん、一度くらいは実作しましたか? 題材が魅力的じゃないので、書く気も起きないかもしれませんが、上手くなるには、最初に、これなんです。一番、説明もしやすいし、理解もしやすいです。試して下さい。

 で、昨夜、起承転結は意識していても割合を考えたことがなかったとコメントされ、ふうむ。1:1:1:1説と1:4:4:1説があるお話はしましたよね。実作をした皆さんなら、ちょっと、やばくない? この比率って考え直しませんか? 読み飛ばした過去より、じっくり考えたりしません? 余裕あって書きやすいと考える方もいるでしょう。

 でも、まず、1:1:1:1、これ、やばくない? クライマックスが1です。250字。で、アパートに来たよって話が1.同じ割合なんです。もう、私は好きにしろ!です。

 1:4:4:1。数字見ただけで、飽きない? 電気点いたり、消えたり、ふっと見えたり、消えたりで4。起と合わせると、事件もなーんも起きないのに、たらたらと4。好み。

 時代は、0:0:10:0も受け容れちゃったんです。今なら、これ、斬新でもなんでもない。

 という理由で、私の理想形は、いつも申し上げている数字ですが、あれ、琴音武道派流免許皆伝なので、1:2:3:1くらいでも十分です。ただ、これだけ娯楽の発達した現代を考えると、やや古く見えますってだけです。書きやすさか、一発賞でも獲るかって時に、考えてみて下さい。長編なら、0.5の割合でも、かなり書けます。怪談メソッド、あれだけかっちりしている話なのに、大家から聞いたという話を70字以上、書く余裕はないです。

 Endingの書き方については、そのうち、説明しますから、本当に、結は、ぴしっと短文で決めて下さいくらいしか説明がないです。オチも何もない。練習課題。敢えて、オチと言えば、殺人事件があってって大家の話。これだけで、ざわ~っときます。

 山岸涼子さんという漫画家を今どきの方が知っていらっしゃるかわかりませんが、私は嵌っていました。短編が特に上手いんです。この起承転結。結が秀逸ですね。後で、ブクログに入れておきます。本当に、「転」でぐわ~~~~んとまわして、ラスト1ページで、すっと引きます。「結」です。「結」の解答として素晴らしいものを書かれます。

「結」をどう書くかという話は、本当に難しくて、怪談メソッドの途中で、こそこそお教えするような問題でもないです。もっと、書けるようになってから、説明しましょう

 ただ、忘れてはならないのは、この一行で、貞子にもなれば、Happy Endingにもなるんだということです。本当に、家族のいる実家に向かって、あの主人公の男(浅川だっけ?)が車を疾走させなければ、貞子の因縁は断ち切れました。「結」って、作者の世界観が現れますから、そこは本当に注意しましょう。BadにもHappyにも、話がどちらを向くかは最後の一行にかかります。御自分の作品でも考えてみて下さい。

 次回は、怪談メソッドの伏線張りをやりましょう! そんな~!と言われても、勉強です。伏線が何か、あなたは知っていますか?     

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