「小説の技法」Lesson15 第一課題の解説⑦ 「転」は大切なの!

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 「起承転結」に入ってから⤵な方、散見されます。
 もう、国語の授業になっていますか? 算数の比の勉強ですか?
 違います! 小説の技法です! そんなの湧き出てくるのを自然に書いていくんだもん! それで満足な方は、それでいいです。上手くなりたい方、そして、その先に、受賞(辞退はするな!笑・経験者談)、プロ、ベストセラー、と続く道を考えている方々には、絶対に避けられない問題です。将棋で言えば、「定石」です! 定番の勝ち方!

 使う、使わない、は別にして、知らないと、勝てません。
「学ぶに謙虚に」です。一生、「起承転結」に縛る気もありません。ただ、一つの昔から決まった「型」「メソッド」として、覚えて使えないと洒落にならんよって話です、常識。

 エンタメの小説は(一般文芸もそうですが、わかりやすいので)、え? って思って、だんだん惹き込まれて行って、なんだか事件だとかなんだとかで目が離せない展開になって、うわーっと思って夢中に読んでいるうちに、終わっちゃった、泣けた~!。・゚・(ノД`)・゚・。
っていうのを理想形にしますね? しません? 私は、エンタメの小説ってジェットコースターだと思いますよ。承のところまで、どうなるんだろ? どうなるの? ってページめくって山場(転)に行ったら、回るは、振り回されるは、ぐるんぐるん宙返りするは、落とされるかと思ってヒヤッとするはで、夢中にさせて、ストーンと切りよく終わる。

 転=クライマックス。ジェットコースターの宙返りが始まったら、本領発揮です。3~4。文字数にして、500~600文字、余ってますね。半分より、やや前から技が開始です。場面、でかいのが思いっきり書けます。提出物を拝読しましたが、書けている方もいます。野郎系だけど…。でも、思いっきり小さい方、ない方、いますね。どんでん返しとか使ったりするのもここです。私、「フーガ」で11回のどんでん返しを使いました、10回じゃ足りねーって思ったからです。そのくらい、読者様をびっくり、ドキドキ、わくわく、(つд⊂)エーン、キャー、えー!って揺さぶるために何でもします。皆さん、驚かれるかもしれないです。

 自分が楽しいから書く? 好きですよ、勿論、嫌いならできない職業ですが、そう、本当に職業なんです。自分が楽しいじゃない! 読み手の方を楽しませるために、頭を捻る仕事です。だから、「転」に入ったら、「起」「承」で抑制していた分、一気に話を畳み込みます。もう、押し入れの中から、貞子でもなんでも引っ張り出して下さい。大騒ぎです。登り切った山の頂上にいるんです。一気に突き落とすもよし、バンジージャンプみたいに跳ね返ってきてもよし、想像力の限りを使って、怖い(面白くて)シーンを書きましょう。

 まずは、1000文字の「怪談」で何十回でも練習を積んでみて下さい。だんだん、自分で、「起」長いな、とか「承」盛り上がってないな、とかわかるようになります。その「足りてる」「書き過ぎ」っていう肌感覚って、10万語になった時にも変わりません。使えます。 
 というあたりで「転」の解説を終わります。起立、礼、<(_ _)>  

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