『小説の技法』Lesson9 第一課題の解説② あなたの「怪談」は怖いのか?

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コラム
 究極の問いから、スタートです。
 怖いですか?

 私は、あなたの作品を読んでいないので、怖いか怖くないかわかりません。どうして、怖いか、どうして、怖くないのか? 質問にも答えられません。(私でもいいから答えて欲しいと思った方は、サービスのご購入をお願い致します。<(_ _)>)

 今まで、教えていた経験から言うと、書けると思っている人ほど、大抵、怖くないんです。でも、ここのサイトには、異世界キングも、異世界クイーンもいらっしゃるので、怖い人もいるかもしれません。自分で泣くほど怖い人、もっと、怖くしましょう。

 怖くない理由① 自分が怖くないから! これ、男の人に圧倒的に多いです。あの程度の怪談、怖くない(主に)男性って世の中にいっぱいいます。だから! 女主人公って言っているでしょう! と言っても、外見だけスカート履かせて、感性が男だったりする人がいます。女言葉だけど、精神的に野郎な奴です。考えてみて下さい。主人公、「怪談にふさわしい」女性になっていますか? 「恐怖」が目的です。度胸の据わった女とゴーストとのバトルを要求しているわけではありません。怖くて、怖くて、助けて~の主人公なんです。

 異性主人公論は、そのうち書きましょう。これ、ある種のファンタジーです。異性を書くって、結構、かなり経験値が必要なんです。例えば、あなたは、異性の友人に飲み物のペットボトルを手渡したことがありますか? 私は女です。友人の男! 凄いですね。普通に渡しているんでしょうが、腕が折れるってくらい、叩き付けてきます。重い。私、落としたこともあります。向こうも、びっくりするんです。え? そんなに女性って弱いのって。

 じゃあ、女の作者さんの場合、怖いのか? これ、フェミニズム論みたいで嫌ですが、女の人って、やっぱり社会的に男性より厳しい立場にいます。そして、女性性に対する嫌悪って感覚を持っている方、非常に多いです。いわゆる「受け」である自分への嫌悪感。LGBTQ論なども絡んできますので、ざっくり流しますが、女性って、女性の弱さをうまく書けません。「一般的に」です。虚勢で生きている女性、多いでしょう。ここ、誰かを断罪したいのではなく、自分も大変だったなぁって感慨です。弱さを認めるのには開き直りが必要です。

 怖くない理由②、女主人公の怖がり方、変だから。主人公の感情と行動への無理解です。

 ここ、エンターテイメントの場合、マジョリティの読者が納得できる状況で、納得できる感情を持ち、納得できる行動を取っているかということになります。ここ、重要です。読者が本を閉じる大きな理由の一つが、感情移入できなくなった、つまり、こんなこと、普通、思わないし、しないよなー、の連続の我慢にも堪忍袋の緒が切れて、物語に冷めた時です。

 あなたの女主人公は、本当に怖がっていますか? 怖がる状況としてふさわしいですか? 死んだ赤ちゃんの泣き声、聞いても、豚生姜焼き定食、平らげたりしていませんか。電灯がふっと消えたりするのに、LINEをしているうちに怖さを忘れたり、YouTube見たりしていませんか? という問題です。各自、検証してみて下さい。続く~!

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