いつか実現したい目標がある方へ:起こることすべてに意味がある

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『エブエブ』見てきました、梨仙です。
宇宙の法則の話だった…。

第95回アカデミー賞にて、作品賞ほか7部門のオスカーを獲得した
『Everything Everywhere All at Once』

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<ストーリー>
ある時突然、いくつもの世界が並行して存在するマルチバースに飲み込まれてしまった1人の女性。やがて、それぞれの世界に存在する別の自分の記憶や特殊能力を手に入れた彼女は、すべての世界に迫る重大な危機に立ち向かう。
万人受けは難しいものの、込められたメッセージは普遍的。

解説は他のサイトを見ていただくとして、
主人公エブリンの夫を演じ、同アカデミー賞にて
アジア系では38年ぶりの、助演男優賞を受賞した
キー・ホイ・クァンにスポットを当てたい。

キー・ホイ・クァン、誰?

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キー・ホイ・クァンは、ベトナム戦争時下、中国系ベトナム人として生まれ
戦後アメリカへ亡命、12歳のときショービジネスに足を踏み入れる。

スティーブン・スピルバーグ監督の大ヒットシリーズである
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)、
同じくスピルバーグ監督が総指揮を務めた
『グーニーズ』(1985)で大ブレイクし、子役として注目を集めた。

少しお兄さんお姉さんには、記憶にあると思う。
グーニーズの大冒険は、子ども心にワクワクさせられたし
私はゲームもやってた!
アマプラにあるから、改めて見たい。

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彼はLAタイムズの取材に、当時のことを
「この先の道は簡単だと思っていました」
と語っているが、人生はその通りにはいかなかった。

キャリアの低迷、俳優業の停止

その後も数本の映画に出演したものの
当時のハリウッドは、アジア系俳優に与えられる役は少なく
オーディションを受けて連絡を待っても来ない、ということが続いたという。
(CBS NEWS / Sunday Morning インタビューより)

その間、大学で映画を学び、
卒業後は主にアジア映画のアクションの振り付け、演出や助監督など
制作スタッフとして映画に関わりながら
オーディションに行くと、インディ・ジョーンズやグーニーズの子役として
認識されるものの、役をもらえない期間が、実に25年。

私だったら、諦めてる。
演者としての情熱も、自信も失って
制作スタッフとしてのキャリアは構築されているし
好きな映画に関われるんだから、いいんじゃね?と
自分を納得させてると思う。

「本当にやりたいの?」と、
宇宙は困難に思える出来事を用意して、本心を試してくるとは言うけれど
25年はさすがにやりすぎじゃない?

そして掴んだチャンス

Sunday Morningのインタビューの中で
『クレイジー・リッチ!』(2018)を「3回見て、3回泣いた」
と彼は語っている。

『クレイジー・リッチ!』は、アジア人俳優によるアジアを題材にした映画。
それが、世界中で受け入れられていることを目の当たりにし
「この世界に、スクリーンの向こう側にいたい」
と、強く思ったのだそうだ。
(書きながら泣きそう。理由はわからない。)

それでも、ハリウッドから拒絶されつづけたことに向き合うのは
怖かった、と語る。

「でも、60代、70代になって過去を振り返ったとき、
絶対に後悔したくなかった。
恐怖より、後悔することのほうが嫌だと思った」

そして、約30年ぶりに俳優への本格復帰を決意、
『Everything Everywhere All at Once』のオーディションを受ける。

この時も、良い感触を得たと思ったが、いくら待っても連絡はなかった。
また、繰り返すのか…、と日々気持ちが萎えていく中
彼の妻だけは
「大丈夫!きっとこの役はもらえる」と言っていたそうだ。

なぜそう思うのか、理由を聞いたところ、彼女はこう答えた。

「この役は、あなたのために書かれたと言ってたし
 なにより、あなたが本当に欲しいと強く望んでいるんだから
 絶対に揺るぎないことなの」

そして、良い知らせが届く。
それは、オーディションから2か月後のことだった。(ここらで号泣)

諦めなければ道は開ける

彼の演技は評価され、ゴールデングローブ賞、
クリティクス・チョイス・アワード、SAG賞、
そして、アカデミー賞助演男優賞を獲得する。

夢を諦めないこと、その間出来ることをし、マスターした武術、
そのポジティブさ、周囲の人たち、すべてが実を結んだ結果だと言える。

『エブエブ』では、クァン氏のキレッキレのアクションシーンが見れる。
そして、裏方の仕事をしたことで、俳優としてだけの目線ではなく
撮影現場のすべてをより詳細に理解できることに、感謝したと言う。

もう「インディ・ジョーンズやグーニーズの子役の人」ではなくなった
彼の以下の言葉で締めたい。

もしあの時すべてがうまくいっていたら、
このような知識は得られなかったでしょう。
だから、すべての出来事には理由があるんです

キー・ホイ・クァンの『エブエブ』出演交渉を行ったのは、『グーニーズ』チャンク役のジェフ・コーエン。彼はエンターテインメント専門の弁護士に転身し、ずっと友達だったっていうエピソードも胸熱。

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