ヒトノカタチが苦手です。
大げさな話ではなく、人形が苦手なんです。
小学生の頃、リカちゃんがとても流行っていました。
もっていない女の子はいないぐらいでした。
私も友人のリカちゃんが羨ましくて買ってもらいました。
あのころのリカちゃんは今のようにバリエーション豊かではなく、着ているドレスや付属品で値段が違いました。
私が買ってもらったのは、とてもスタンダートなリカちゃんで、でも嬉しかったのを覚えています。
特にリカちゃんは問題がなかったけれど、友人と遊んでいるうちに自分がさほど「リカちゃん」もっと言えば「人形」が好きではないことに気がつきました。
中学の同級生にバービーのコレクターで、当時5万円ぐらいした毛皮のコートや振袖ももっている子もいて見せてもらった時は、単純に「すごいなぁ」とは思ったのですが、欲しいとは思いませんでした。
人の嗜好を否定しないけれど、もう「人形は苦手かな」とわかっていたからです。
大人になってからドールが流行り、友人の大好きな人形作家の展示会に行きもしました。
見ている分にはきれいだし、着せ替えは楽しそうでしたが欲しいとは思いませんでした。
ヒトガタが苦手なのはある意味徹底していて、私の式神や眷属(霊能者としての私のアシスタントです)は皆、人間の姿を持ちません。
攻守優れたオオカミたち、手先が器用で細工や縁結びに優れた子猿たちがメインで働いてくれています。
娘もヒトガタが苦手で、シルバニアファミリーは喜んで遊んでいました。
私も輝夜小道具を揃えて楽しむことができました。
案外、人はヒトガタが怖いのかもしれません。