占い鑑定の結果が良くなかったらどうしたらいい？

皆さんが占いに頼るときというのはおそらくある程度先のことを見通したいからだと思うのですが、特に気軽に受けてみたタロット占いなんかで思いがけず良くない結果が出たら落胆してしまいますよね。気持ちはよく分かります。

■占いの役割

まず、占いというのはあくまでも本人の現在の立ち位置と現状の選択が及ぼす少し先の目的地を指し示すものです。タロットの場合、期間を指定しなければ結果は大体3ヶ月ほど先の未来です。あなたがこれから行く先が期待通りとは限りません。自分は山に立っているつもりでも実は崖っぷちギリギリである可能性だってありますし、目的地への見積もりも誤っているかもしれません。人間は誰でも見積もりを誤って当然なのでそのような勘違いはあなただけではないのです。

もし、占いが自分の未知なる何か素晴らしいことを見つけてくれるツールだと考えているのなら、少し立ち止まって見直してみてください。もちろん希望的観測が表れる可能性もなくはないのですが、結局その希望を現実に落とし込むために途方もなく長い時間がかかることだって否めませんし、相応の努力は必要なのです。

残念ながら、占いはあなたの人生を180度違った方向に変える魔法ではないのです。占い師はあなたが進んできた道のりから示される一定の未来の一部を見せるだけであり、その結果を自分のものにできるかどうかはあなた次第なのです。

あなたがどう感じたとしても、占い師はあなたのために時間を割いて、良くない結果が出てもどうすれば大難を小難に抑えられるか、最悪の結末を回避できるかを考えています。無責任に出た結果をそのまま放り投げているわけではありません。人の人生を左右するかもしれないリスクや責任を知った上であなたに鑑定結果を伝えているのです。

■癒しとは

癒しというのは何も“あなたを心地よくさせる”だけのものではありません。心理カウンセリングや病気の治癒の過程にも言えることですが、あなたが抱えている問題に向き合って詳細を把握することで対処しようとします。病気を治すのに痛みを伴う手術を受けなければならないとしたらあなたはそれを辛抱して受けると思うのです。

占いもそれと同じ過程を辿る場合があります。今あなたが想う人とは最良の関係性を築けないかもしれない、けれど何年後か何十年後かに今の人とは比べ物にならないほど素敵な人と結ばれているかもしれない。今はそう考えられなかったとしても。

「そんなに待っていられない」「私には時間がない」そんな風に考える人もいるでしょう。残酷に聞こえるかもしれませんが、運命というのはあなたの都合をいちいち考えていません。80年から100年ほどの単位で帳尻が合うように設計されているのですから。今のあなたがいくら不服でも運命にとっては関係ないですし、他にもっと重要なことがあると分かっているのです。

■受け入れられないと感じたら

それでも、どうしても否定されたと感じてしまうこともあるでしょう。そんなときに別の占い師さんに頼ったりしてしまうかもしれません。しかしそれは根本的な解決にはなり得ません。例えば前世や魂の縁という見えないものに頼ったとしても、実際あなたが現実を生き抜いていくことには寄与しないのです。

私は信じるなと言っているのではありません。私自身もいくつか前世の記憶や前世の縁だと感じることを過去に経験しています。しかしそれらの情報はあなたの現実をより厳しいものにし、人間として最低限の生活すら危うくしてしまう可能性のほうが高いです。

興味本位でただ知りたいから依頼するというだけなら構いません。ただそれはテーマパークに遊びに行ったりバーでお酒を嗜むことと同じで、非現実的な体験をすること自体に対価を払っているだけです。娯楽やエンターテイメントなのであって、現実的な対策にはならないものであるということを理解してください。

信じる信じないに関わらず原因が霊障だと断定できるのであれば、そういう世界に頼るのが必要なときもあるかもしれません。けれども大半の悩みや不安を解消するのは何かしらの物質的な要素であるはずです。

あなたが同じような悩みを何度も繰り返しているのなら、無意識に信じたくなかった衝撃的な記憶を抱え込んでなかったことにしている可能性が高いです。見たくないからこそ、それに気付いて欲しくて無意識が何度もあなたに同じ悩みを投げかけるのです。

その記憶にあなたが気付いて、手術のように痛みを伴いながらも取り除けたなら、そのときこそあなたの人生が変わる一歩を踏み出せるかもしれません。

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