気持ちに寄り添うことの難しさ。寄り添い方いろいろ。

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往診ナース由紀子です♪

以前のブログで、30~50代の癌ターミナルの患者さんが増えていると言いましたが、
30代で、親もまだ若いのに先に逝ってしまうと言うのは、ご本人もご家族も本当に耐え難いことだと思います。

一段ずつ階段を下りるように悪くなる病状を、タイムリーに受け止められる人はなかなかいません。また、展開が早いため、気持ちが置いてけぼりになることは多々あります。

パワハラ看護師の場合


ある日の往診で、お母さんが受け止められなくて、往診時に泣いてしまい、どうしてもそのままにしておけない時がありました。そういう時は、後で看護師だけで改めてお伺いするようにしています。
そのために担当制にしていますが、このときの担当が、パワハラのベテラン看護師さんだったんですね(;^_^A

この日はどうしても、お母さんの気持ちを聞いてあげて欲しかったので、そのようにお伝えしましたが、なかなか伝わりません(;´Д`A ```

「前に言ったと思うけど、私はこの間、もう面談に行きました!
訪看も朝晩でお伺いしているし、何度も行くと余計に負担をかけることもあると思うから、来週にもお見取りのパンフレットを持参する予定です。」

このように言われ、取りつく島がありません(^_^;)
私が言っているのは、今日のお母さんの気持ちを受け止める必要があると言うことなんですが、「気持ちを聞く=お見取りパンフレットの説明をする」となってしまうんです(笑)

その看護師さんは、以前から人の気持ちが分かりにくく、新人ナースにもとんでもないことを言うお方です(゚Д゚;)
主観が強くて、客観的に考えられない人。だからパワハラも発動してしまうんですが。。。

プライドも高いし(自己肯定感は低いですよ)、ぺーぺー看護師から指示されるのが気に入らない様子がありありと分かります。

患者さん宅へ行くのに手ぶらで行って何をしたらよいか分からないようなんですが、私が代わりに行くということは彼女の中で許されることではありません。悪気なく訪問の必要性が分からないからです。

こういう時は、ホントに主観の強い人は自分のことしか考えられないんだなーと改めて実感します。
言葉では、患者さんのためを思っていることを言いますが、実際やっていることは真逆のことが多いです。でも、悲しいかなご本人は一生気が付かないんですね。この方は、間違いなく毒親でもあると思いますね(´;ω;`)ウゥゥ

泣いているお母さんに「つらいですね」と言って、そばにいてあげるだけなんですよ。もちろん一緒に涙も出ますが(´;ω;`)ウゥゥ
こんな時に見取りのパンフレットなんてナンセンスです!

おじいちゃん先生の場合


大ベテランおじいちゃん先生の往診時、
「家族に迷惑をかけるのが申し訳ない。」と言った患者さんに、おじいちゃん先生が、「何を言っているんだ。残されるお母さんの方が辛いんだよ。いっぱい甘えなさい!甘えたら良いんだよ~。」と言われた。

それを聞いたお母さんが、
「私も一緒に死にたいと思ってるんです!」と、泣きだした。
先生は、「それはダメだよ。アナタはまず自分の体を大切にしなさい。ちゃんと食べて、寝て。倒れたら元も子もないから。お母さんが亡くなることを誰も望んではいないよ。」との言葉で、みんなで大号泣したことがありました。

これは、おじいちゃん先生が言うから泣けるんであって、誰でもがこんな言葉を言えるものではないと思います。
しかし、寄り添うばかりでなく、適切なタイミングでズバリと言葉をかけることも時には必要とも思いました。

このおじいちゃん先生は、本当にいつも患者さんのことを考えているステキな先生なんです。一緒に往診へ行かせていただいて、いろんなこと学ばせていただいています(*^^)v

由紀子の場合


意識がなくなって、毎日点滴で何とか命をつないでいる状態の患者さん。
お母さんに大丈夫か尋ねたら、「こんな寝たきり状態になって、介護されているのは不本意だろうと思う。ホントにこれで良いのかと思うことがある。」と素直な気持ちを言われました。

それで私は、「私の目から見たら、脈は落ち着いて、眉間にしわも寄ってない、穏やかな表情をされていますし、今は呼吸も楽そうで、温かいお布団で気持ちよさそうにされていると思います。
もともと頑張り屋さんだったから、お母さんお父さんのために頑張りたいと思ってるんじゃないかな?と思います。」とお伝えしました。

お母さんは、「私もそう思います。そうか、楽なら良かった。じゃあもうちょっと頑張ってもらおう!」と言われました。

今の状況や自分たちが行っていることが、ご家族にとって肯定できるような声をかけることってホントに大切だと感じました。
そのためには、以前のご本人の性格や考えから、今はこう思っているんじゃないかと推察して代弁することも必要だと改めて思いました。

気持ちに寄り添うって、その時の相手の気持ちやタイミングで、いろんなパターンがあると思います。
前回はこうして良かったから、今回もうまくいくというものでもなく、臨機応変に、その時々の空気を読んで、言葉を選ばなくてはなりません。

そのためには、客観性ほど大切なものはないなぁと改めて思うわけです。
主観が強いと、どうしても自分の考えが優先されてしまって、相手の気持ちを察知するセンサーが働かないんですよね(;^_^A

「人のふり見て我がふり直せ」ということわざもあるように、客観的に見て自分のこと振り返れよって昔の人も言ってたんですね♪
由紀子にご質問あれば、お気軽にメッセージ下さい♪



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