教員時代、「の」の使い方にはかなり注意していた。
というよりも、先輩教員から指導されることが多かったからだ。
日本語における「の」は非常に便利である。
「私の猫」
「図書館の本」
「緑のリボン」
「友人の山本くん」
「外を歩くのが好きだ」
ここで使われている「の」は厳密にはそれぞれ持っている意味が違う。
「意味がぼやけやすい『の』に頼らず、国語教師としてきちんと説明しなさい」という先輩教師の言葉が今でも心に残っている。
「私の猫」 → 「私が飼っている猫」
「図書館の本」→ 「図書館が保有している本」
「緑のリボン」→ 「緑色がついたリボン」
「友人の山本くん」 → 「友人である山本くん」
「外を歩くのが好きだ」→ 「外を歩くことが好きだ」
小論文を添削する際、「読みにくい」と感じる文章は「の」が多用されすぎていることが多い。
ここを具現化してあげるとぐっとわかりやすい文章になる。
「の」の話。