私のデータベースソフト遍歴

記事
IT・テクノロジー
Accessで介護支援記録システムを作った理由-4

私がAccessのようなソフトを使い始めた理由は、まず自分の仕事にデータベースを使いたいという、純粋に個人的な理由からでした。
1980年代後半にMS-DOSがパソコンOSの主流となり、社会にPCが普及していく中、私は個人でも勉強をすればデータベースが操作できる時代が来たことを知ります。

最初に関心を持ったのはdBASEⅢというソフトでした。
プログラムを書くことは、PCがマイコンと呼ばれていた時代にゲームプログラミングのため習得したBasicで経験しており、その後、ゲームを高速化できるマシン語にも手を染めていました。
なので、dBASEⅢも楽勝!という気分で取り組み始めましたが、実際にやってみると、やはり仕事の合間に独学でデータベースシステムを作ろうとするのは無理がありました。
実務者とSE、両立の試みはすぐに挫折します。

その後に異動した職場で、DOS版表計算ソフトのLotus 1-2-3をデータベース操作に利用するという、楽な方法を覚えます。1991年のことでした。
紙の帳票から必死に手入力したデータでデータベースを作ったあと、検索や抽出ばかりでなく、統計的な分析手法で、今までよく見えなかったものが明確に見えるようになる面白さを知ったことが大きな収穫でした。
そこで次に異動した職場では、Windows版 LotusSuperOfficeにバンドルされていたApproachというソフトを見つけ、これを使ってみることにします。
また、自分でデータを打ち込む無駄を省くため、メインフレームからCSVでデータを抽出してもらい、これを取り込んで集計分析を行うようにしました。

Approachというデータベースソフトは今ではもう販売されていませんが、操作方法が分かりやすく、フォームの作成やマクロ記録機能なども備えているソフトでした。
特にクロス集計機能は秀逸で、時間がかかりすぎるという欠点を除けば、データベース初心者でも気軽に、複雑な情報分析を行うことができました。

今思えば、さらにマクロやロータス・スクリプトと呼ばれるプログラム言語を使い、このソフトを極めることができたかも知れません。
しかし、そういう気が起きなかったのは、雑誌などでマイクロソフトAccessの紹介記事を読み、これがデータベースソフトの主流となっていくと感じたからでした。
実際、Windows95の登場もあってWindowsPCは急速に普及し、本格的なデータベースソフトしてAccessも認知されていきます。

私が最初に手に入れたのは、職場と同じAccess97というバージョンでした。
インストールしてみて最初に感じたのは難解というイメージでしたが、それゆえ、大きな創造性も感じます。
しかし残念なことに、その後、データベース分析など必要としない部署へと異動になってしまいます。

自宅のAccessは年賀状の管理や宛名印刷用のみに使う、という宝の持ち腐れ状態になったのでした。
つづく
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す