帰宅部競技勢の日常 第一話 小説

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楽しみだった高校入学初日に僕、佐々木玲(ささきれい)は多分この世で一番緊張している。

第一話 趣味が帰宅の変な奴

今日から僕は憧れの国ヶ丘高校に通うんだ!
そんなことを考えながら僕は両親と一緒に高校へと向かっていた。ここで誰に向けての説明でもないが自分の中学の時のことを考えてみると、中学生の時は目立つような生徒でもなくごく平凡な中学生だったと自分でも思う。好きだった子に告白するわけでもなく普通に過ごしていいた。そりゃあ彼女の一人や二人?ぐらいは欲しかったけどそんなのは寝る前とか授業の時に妄想に耽るだけで別に実行になんて移せる気もしなかった。そんな僕でも中学生の時にとてつもなく後悔してことがある......
それは、部活に入ってしまったことだ!中学校に入学したとき友達と一緒に
バレーボール部に入ったはいいもののそこが部員が少ないのに練習日数が多すぎて一年のうち367日あるような感じだったんだ!僕は入ってからというもの毎日毎日後悔していた!なんたって僕は大のゲーム好きだったからだ!小学生の時にやってた〇ケモンなんかは、発売日から3日間は仮病を駆使して図鑑コンプリートさせないと蕁麻疹が出るほどだった。そんなゲーム大好きだった僕には誰にも言ってない楽しみがあったそれは.....学校からの帰宅だ!!
何言ってんのかわからないと思うけど、僕は帰宅が死ぬほど好きだった
その帰宅のなかでも学校から家へ最速で帰ることが大大大好きだったんだ。
チャイムが鳴ったと同時に走り出すあの感覚。
前にも後ろにも誰もいないあの快感。
すべてが僕にとって楽しかった。だから僕は高校に入学したとき一つだけそうしようと決めていたことがある。
絶対に帰宅部に入ると。
こんなことを考えているうちにもう学校についてしまった。昇降口の前に貼ってあるクラス表から僕の名前を探し出す。そして僕は1ーB組17番のところに佐々木玲と書かれているのを見つけた。
そして教室へと階段を上がり中に入り自分の机にカバンを置いた、隣の席にはいかにもスポーツ万能そうな今はやりのマッシュルームヘアーの男子が座っていた。挨拶をしておかないとなと思い僕はその子に「隣の席だねこれからよろしく!僕は佐々木玲、きみはなんていうの?」とか言う多分自分が言われたら少し引いてしまうようなテンションで喋りかけてしまった。だけどその子は
ゆっくりと「翠川 亮」(すいかわりょう)と言い机から離れて行ってしまった。あれ?もしかして僕早速嫌われた?僕は悲しみにふけながら入学式を過ごした。そして教室に戻る途中になにかおかしいことに気が付いた。
ヤバい.....腹痛い!僕は急いで先生にトイレ行ってきます!!と言いトイレへと走り出した。最悪だー---、入学初日から隣の席の人に嫌われて腹痛くして自己紹介前にトイレに駆け込むことになるなんて。
チャイムが鳴り、一時間目が始まったことが分かった。それから7分近く戦いいやっとの思いで教室へと歩き出した。
教室に入るとまわりのみんなの視線が集まってくるのが分かった。
遅れてきただけでこんなに見るか?などと思ってたら先生が「お!タイミングちょうどだな、自己紹介を頼む」と言った。
あ、ヤベーーーーー、考えてなかった!!!!!!
周りのみんなの視線から早く言えという思いがひしひしと伝わってくる。
楽しみだった高校入学初日に僕は多分この世で一番緊張している。
僕は何もまとまってなかったがとりあえず「あ、国上中学校から来ました
佐々木玲です、、、、趣味は、、」ヤバい趣味って何言えばいいんだ?普通にゲームが好きとかでいいのか?でもそれだとなんか陰キャだと思われないか?
ヤバいなににしよう、、あー--、もうどうにでもなれ!ゲーム以外の好きなこと、趣味は、、、、「しゅ、趣味は、、帰宅です!!」
周りの視線からコイツ何言ってんだ?という言葉が伝わってくる。
今思うと俺の高校生活が少しおかしくなったのはここが最初なのかもしれない。
隣の席の翠川亮は淡々と自己紹介を終えて席へと戻っていった。
戻っていくときに亮からの視線を感じたが何かが違う感じがした、なにか俺に言いたいことがあるような。
自己紹介から俺のあだ名は趣味が帰宅君になってしまった。一軍恐るべし、、

※この物語に出てくる個人名、学校名は架空のものです。実際の人物、団体、学校等とは一切の関係がありません。
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