<お悩み相談2>インテリアのセンスに自信がない・・

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ビジネス・マーケティング
インテリアコーディネーターのあるあるお悩みに「センス」の問題があります。

「わたしはインテリアが大好きで資格を取ってインテリアコーディネーターになった。でも、センスがあるかと聞かれたら自信がない。どうしたらセンスって身につくんですか?」

「センスって生まれついた才能なんですかね・・羨ましい。なんかこう、思った感じにはならないっていうか・・
どうしたらもっとセンス良くなるんですかね・・」
とため息混じりに言ってくる人もいます。

センスについては多くの皆さんに悩みがあるようです。
大抵は、他人と比べて自分のセンスのなさに対する焦りや不安についてです。



◾️「センスは生まれ持った感性の仕事」という思い込みを捨てる

しかし、センスとは一体何でしょうか。
センスって何ですか?と聞いてみると、皆さん「うーん、感覚?生まれ持った才能?」と言います。

ちょっと待って。
英語のセンスについて調べてみましょう。
センスといってもたくさん意味があるんですよ。とりあえずネットの辞書から名詞だけ抜き出してみます。
1. 〔動物の機能としての〕感覚(器官)、五感(の一つ)
2. 〔感覚器官から受け取る〕感覚、知覚、感触、感覚
3. 《senses》官能、快楽感覚
4. 《one's ~》平常心、本心、正気◆通例、one's senses
5. 分別ある[理にかなった]判断◆通例、senses
6. 〔ある分野の〕鑑識力、認識力、センス
7. 〔道徳や倫理に関する〕分別、良識
8. 〔正しい決定ができる〕知性、判断力
9. 〔漠然とした〕印象、感じ、予感
10. 〔全体の〕同意、一致した意見◆会議、グループ全体の
11. 〔話などの〕要点、要旨、趣旨
12. 〔言葉が伝える一つの〕意味、意義
13. 《哲学》意義、内包的意味

センスという言葉には、感覚だけでなく、判断、認識力、知性、判断力、要点、意味、意義、といった意味も含まれている点に注目してください。

つまりセンスという言葉が意図する「感覚」っていうのは、ただなんとなく感じているというよりは、知性や判断力をベースに、要点や意味があることに対しての知覚だということが見えてくるのではないでしょうか。

そうなのです。
皆さんが「センスいいなあ」と感じているデザインは、ただ生まれ持った才能や感覚を表現しているというよりは、デザイナーが今まで培ってきた知識だったり技術だったりの経験の集大成だったりするのです。

もしセンスが生まれ持った才能だというのなら、生まれたてのオギャアと泣いている赤ちゃんの時からセンスを発揮するではないでしょうか。


◾️「あの人はセンスが良い」の正体


そんなバカな。
だって、子供のうちからおしゃれな人だったりセンスの良い人っているでしょ。

と反論したくなる気持ちもわかります。

そういう人たちをよーく観察してみると、おしゃれにとても気を遣うお母さんやお姉さんの存在がいたり、カラーコーディネートに対して自分で試行錯誤してきた人たちが圧倒的に多いのです。周りの人間を見たり雑誌や写真を食い入るように眺めて、あ、この組み合わせ素敵だなとか、このカラーを試してみようという経験を繰り返してきているのです。

このように早いうちから、デザインやカラーに対して無意識にアンテナを張ってきて、たくさん試行錯誤している人というのは「自分なりのメソッド」「鉄板のコーディネート」を持っています。
生まれ持った才能というよりは、長年試行錯誤を繰り返してきた経験値が結果的にセンスと言われているのです。

わたしは「センスとは、知識と技術で成り立つ経験値である」と断言します。
センスとは生まれ持った特別な才能ではなく、知識と技術だからこそ、ある程度自力でセンスアップをすることが可能だと考えています。

だから、安心してください。どなたでもセンスアップは可能です!

◾️センスをあげる方法


「センスがない」と嘆いている方は、センスという才能が無いのではなく、センスのもととなる知識や技術といった経験値が足りないのです。

ではどうしたらそのような知識や技術を向上させることができるのか?
センスをあげる方法にはいくつかありますが、一つの方法として「メソッドを学ぶ」ということがあげられます。

たとえばスタイル。インテリアジャンルと言われる、代表的なインテリアのスタイルを学ぶことで、「このインテリアジャンルにはこういう要素が必要なんだな」ということがわかるようになります。各インテリアジャンルはカラー、素材、デザインというインテリアの三大要素をベースに構成されているので、構成に必要なエレメント(要素)を学んでおくで、基本的な組み合わせが表現できるようになります。

また、カラーの配分やサイズ感など、インテリアを構成として見つめることで自分なりに「このインテリアジャンルにはこういうカラーコーディネートが似合う」ということがわかってきます。


◾️インテリアの仕事で必要なセンスは「感性」より「OO力」


ちなみに、インテリアのプロとして働くには、提案力(説得力)のあるセンスが重要です。
わたしがセンス=感性と言わないのもここに理由があります。

インテリアの仕事は、お客様という第三者に向けての提案販売です。
そう、提案して販売するのが仕事です。
この時、提案内容に説得力がなかったら、お金になりませんからね。

たとえば、自然の森の中のカフェのようなリビング空間を提案するとしましょう。
森の中のカフェを表現する際に、無垢の木を使ったテーブルや観葉植物をおいて・・とするのか、ポリエチレンやFRP(繊維強化プラスチック)といった無機質で人工的な素材をシャープなデザインで加工するのか・・では「自然の森の中のカフェ」という見え方はまったく変わってきてしまいますよね。

提案力とは説得力です。
お客様を説得できるデザインをセンスとして表現できるか。

インテリアを仕事にするのであれば、「センスとは生まれ持った感性」という思い込みを捨てて、センスを知識や技術として積み上げていく努力が必要です。

「センスアップの方法」についてもっと具体的に知りたい方は、「新米インテリアコーディネーターに内装提案を教えます」にてご相談ください。










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