第44回「音屋のkatsu」の音楽あるある〜見極め編〜

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コラム
これはあくまでも私個人の勝手な「判断」に基づいてのお話です。
賛否は様々だと思いますが「小話」として聞いていただければ幸いです。

バンド?楽器演奏歴?が長くなってくると対バンとか相手の「能力」や
「実力」が「可視化」や「感覚」でどのくらいかわかるって話です。

前にも話したと思うですが、私はあまり楽器や物にこだわりがない人間です。

「自分の腕とセンスがあればどんな場面でも最高の演奏をしてみせる。」が
私のモットーなので、多分なんですが他のプレイヤーにもそれを当てはめて
見てしまっているのかもしれません。

でも、あながち「ハズレ」ではないんですよね。この法則って。

いつからは分かりませんが、ある時のライヴで感じたんです。

「あ、この人多分上手いな。」とか
「あ、この人は自分よりは上手くないのかな。」とか。

なんて表現すればいいんでしょうね。

ん〜、多分「フォーム」なんだと思います。
「姿勢」とか「角度」とか「位置」とかかな?

人それぞれに自分に合った「黄金比」のようなものがあるんだと思います。

だから上手い人(どの楽器演奏者も)は立ち姿が「キレイ」なんです。
楽器と人間がしっくりと「シンクロ」してるって見えるんです。

んで、案の定音出しが始まると「上手い」んです。

無駄な動きもないし、出音が心地よい。聞いてて眠くなるんです。

逆に自分の「黄金比」を悟っていない人はやっぱり出音が良くありません。
皮肉も入るかもしれませんが大体その類の人は楽器にお金を賭けまくってる。

自分の何が良くて何が悪いかを理解する(できない)事の無いうちに
「お金」でその足りない部分を補おうとするんです。
どんなに高価な楽器やその他にお金を注ぎ込もうとも「実力」は補えない。
あくまでも私の「持論」ですが、それはどこの業界も同じだと思います。

金かけたら何でも良くなるのは当たり前。
金を賭けずに、金をかけたくらいのクオリティーが出せる人は本物。

と今では思っています。

機材にお金をかけても、それを使いこなせる「腕」と「実力」が伴わなければ
全く意味がない(豚に真珠)と思ってます。

よく、「プロと同じ機材を使用」って言葉見かけますけど多分使いこなせて
いる人ってほんの僅かだと思います。

本当に上手い人って、時間も場所も機材も問わないんですよね。
そこにあるものでその時点での「最高」を作り出せる事が可能なんです。

それに
「この状態じゃ、これしかできない!」って言う人ってかっこいいですか?、
「今はこれがベターかな?」って言う人とじゃ全然違うと思うんです。

色々な業界や業種を体験して、総合的に感じ取った「感覚」だと思います。

俳優の田村正和さんが若い頃の泉谷しげるさんを叱った時の話です。
まだ、ブイブイ言わせていた当時の泉谷しげるさんがドラマで田村さんと
共演した時に、待ち時間に出されたお弁当が冷めていました。
泉谷さんは「こんな冷えた弁当なんか不味くて食えるわけねぇだろ!」と
スタッフを怒鳴っていたそうです。
それを見ていた田村さんは泉谷さんの頭を張り倒し
「いいから、出されたもんは何でもありがたく食え!」と一喝したそうです。

これは泉谷さん本人が田村さんがお亡くなりになられた時に語ったエピソード
です。

泉谷さんはこの時、「あぁ、俺はプロの意味を履き間違えていたんだな。」と
語っていました。
これに気付いた泉谷さんもまた「プロ」の一人だと思いました。

「プロ」は要求するものではなく、限りある中で要求されたものを尽くす。
自分の仕事を実直にただこなすのみ。

本当にそうだと思います。

おじさんになったんだと思いますが、若い人がもしこれを見ているのであれば
今一度、自分の取り組んでいる「姿勢」を考えてみて下さい。
お金をかけるのは後からで、今あるもので「最高」を目指して下さい。

そうすれば、多分私のような人間は他の業界にもいると思いますので
必ず「実力」を評価してくださる人は見ているものですから。

貧乏なウチに、「才能」と「実力」を磨き続けていきましょうね!
私は相変わらず貧乏なままですけど(笑)


音屋のkatsu


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