【3/23(木) 朝の相場情報】FOMCレビュー!イエレン氏、発言の真意は?

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マネー・副業
おはようございます、トレーダーのヒロセです。
朝の相場情報(通称:朝ヒロセ)です。

昨日の米株はナスダック-1.60%、S&P-1.65、ダウ-1.63%と反落。
イエレン財務長官の発言を受けて急落しました。
ドルも大幅下落。ドル円レートは131円台で取引終了となりました。

本日は、
17:30 スイス国立銀行金利誘導目標中心値
21:00 イングランド銀行(BOE)金利発表
23:00 2月米新築販売件数
となっています。
まずは昨日のFOMCを振り返ってみます。
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引用元:Bloomberg

結果としては予想通り”2会合連続で0.25ポイントの利上げ”。
そして今回の利上げで政策金利は4.75-5%となり、これは2007年9月以来の高水準となりました。

大方の予想通りでしたが、その後の会見ではやはり少しハト派寄りにシフトしたなという印象です。
FOMC参加者の金利予測によれば、政策金利は2023年末時点で約5.1%と、昨年12月時点での予測中央値と変わらない結果となりました。
0.5ポイントの追加利上げ観測などを”銀行破綻問題”が打ち消した形となりました。

ですが、
「われわれは物価安定の回復にコミットしてるで。われわれが言葉と行動でそうした信頼を維持することは重要やで」
と述べ、 必要に応じて一段と金利を引き上げる用意があると、市場に示しました。

一連の銀行問題については
米国の銀行システムは健全かつ強靱だと強調した上で、
「金融政策面でどう対応すべきかを判断するのは時期尚早やで」と様子見の姿勢を表しました。
銀行問題を踏まえて利上げ休止が検討されたことも明らかにしましたが、
「最近のデータは”インフレ圧力が引き続き強い”ことを示していることから、利上げを支持派が多かった」と説明。
やはり今は”銀行問題”よりも”インフレ退治”にフォーカスしていることが分かります。

また今回の声明では
「インフレ率を2%に戻すべく、いくらかの追加引き締めが適切となる可能性を見込む」
と記されており、
前回の声明までは「継続的な誘導目標レンジ引き上げが適切になると見込む」と記されていました。
今回の文言変更から、必要に応じて利上げを休止する柔軟性を追加したいとの考えがうかがえます。

やはり様子を見ながらバランスを取ってきたなという印象。
これらを受けてドルは下落。
そうなると、本来であれば株価は上がりそうなものですが、こちらの発言を受けて急落しました。
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引用元:Bloomberg

米預金への全面的な保護には議会の承認が必要となるかという質問に対し、
「預金の全面的な保険や保証に関することを、私は検討したり議論したりしてないけど」と発言。
一気に市場に不安が広がりました。

とはいえ、イエレン氏は21日に
「金融機関が経営難に陥った場合、米政府は預金者保護のために追加措置を講じる用意があるで」と語っており、

真意としては
米連邦預金保険公社(FDIC)が緊急措置を検討しているという報道に対して、「あっちがやってることやで」的な意味合いではないかなと思います。

また、先日のSVB経営者が破綻前に株を売却して3億円の利益を得ていたという件について、
「株主や投資家が損失を被っている状況で銀行の経営破綻に責任のある幹部は利益を得るべきではない」と見解を示したところ、
経営者は責任を負うべきだ的に切り取られ、ネガティブに捉えられたのかなと言う印象です。

それだけマーケットが不安定な状況にあるということです。
1つの発言、政策で大きく相場が動く状況になっていますので、引き続きご注意ください。

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