高齢者がペットを飼うには

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こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。

前回のブログで、高齢者の「ペットと暮らしたい」という思いに応えるために、【一般社団法人 動物共生推進事業】では「飼育保証制度」という制度を設けていることを紹介しました。

全国各地にある動物保護団体では、原則的に65歳以上の人にはペットを譲渡しない制限を設けていることが一般的ですが、この飼育保証制度により、高齢者でもペットの譲渡を受けることができます。

しかし現状では、「飼育保証制度」のような仕組みが全国に浸透しておらず、「ペットと暮らしたい」という高齢者の願いに十分には対応できていないことも確かです。

そのため、動物保護団体からペットの譲渡を断られた高齢者がペットショップに行き、ペットショップで子犬や子猫を買ったものの、高齢者施設入所や死亡などによりペットを手放す、という事例が良く見られます。

手放されたペットが動物保護団体で保護されればまだしも、最悪の場合は殺処分されることになります。

高齢者がペットを新たに飼うのであれば、自身の身に何か起こった場合、ペットがどうなるのかを十分に考えたうえで飼うべきです。

自身の身に何かあった場合、子どもや友人がペットを確実に引き取ってくれるのであれば問題ないでしょう。

子どもや友人・知人のなかにペットを引き取ってくれる人がいないが、どうしてもペットを飼いたい場合は、認定NPO法人ピーサポネットが提供している【ラブポチ信託】という仕組みを利用する方法もあります。

【ラブポチ信託】とは、ペットのための生命保険信託で、高齢者の身に万一のことがあった場合は、高齢者が掛けていた生命保険金をペットのために使い、残されたペットが優良動物保護施設で最期まで幸せに暮らせる、という仕組みです。

「ペットとともに暮らしたい」という思いには切実なものがあります。
ただ、自身の身に何か起こったときにペットの命を保証できない場合は、ペットを飼うべきではないでしょう。



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