新社会人おめでとうございます!

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おめでとうとお祝いされたとでも思った方々、残念。

この記事は祝辞を述べたり、新社会人に対してイキりちらした説教、アドバイスをするものでもない。

「社会人」という言葉の意味と存在意義を改めて考える記事である。

社会人とは?

私はそもそも「社会人」という言葉に学生の頃から違和感を持っていた。今になって、さらに強く感じている。

大体、社会人とは何か定義できる人はいるのだろうか?日本語にしかない表現であり、日本以外に「社会人」という概念自体がない。(もし、他国にあれば教えてください)

定義について、ネット検索で様々調べたところ、この社会で金銭を稼ぐ人間を社会人というらしい。しかし、フリーターは社会人から外れるようだ。

4月に新卒として一斉に入社するというこの国の慣習が、「社会人」という概念を生み出しているのだろうと思う。

会社や役所に入ったのなら、その所属している人間らしく振舞えという意味で、この概念は生まれたのだと思う。

社会人という言葉を特に使われるのは、所作、言葉遣い、報連相をはじめとするビジネスマナーだろう。「稼ぐ」ことが最大の重点である資本主義社会において、稼ぐことよりも、上記のことに重点を置かれていることにも違和感を持つ。

これらマナーは、会社、業種に関係なく全ての日本企業で均一のものを求められる。恐らくは、社会人というカテゴライズをすることで、一つの枠で固めようという意図が国全体にあったのだと思う。

学校までは、内容が決まった均一な教育がされるが、会社に入ると会社ごとに異なる。戦後、国民全体で足並みそろえて経済成長するときに、「社会人」という概念が役に立ったのだと考えている。

社会人でなければ何なの?

しかし、バブル崩壊後、会社ではいられない人も多くなり、法人以外で稼ぐ人も増えた。会社名を肩書としてた時代から、何を肩書にすればよいか分からぬようになった。

社会人という言葉が生まれる前の八百屋、大工、事務屋、トラックドライバーなど、職種ごとで肩書を名乗る時代にまた戻せばよいのだろう。

つまるところ、社会人という概念自体、バブル前にあった日本の「空気」が作ったのだろう。
自然発生的に作られ、それも残骸の言葉で縛られるのもあほらしい。

自分の場合、会社に入ったからには社会人になろうとして、本心では疑問を持ち続けていたけど頑張った。会社の人の多くが、社会人であることに、一種の誇りを持っていたが、社会人であることに誇りを持てる意味が分からなかった。

自分は貿易業者、起業家の端くれにはなれたと思っているけど、「社会人」にはなれなかったし、そもそもにして、なりたくなかったんだなと最近特に感じる。

「社会人」に違和感を持つ人がいれば、この記事が役に立てば幸いである。
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