ラジオ番組のプロデューサー、チーフディレクター、番組ディレクター、アシスタントディレクター、ミキサーはそれぞれ異なる役割を担っています。
それぞれの役割を分かりやすく説明します。
ラジオ番組のミキサーは、ラジオ番組の音声を調整する役割を担います。生放送や収録音源などを最適なレベルに調整して、聴衆が快適に聴取できるようにします。また中継や収録など音に関わること全てを担当します。
●ラジオ番組のミキサー/サウンドエンジニアの役割
《生放送の場合》
1,音声の調整
生放送中には、パーソナリティーやゲストの声をリアルタイムで調整する必要があります。ミキサーは、マイクの音量を調整したり、イコライザーを使って音質を調整したりすることで、音声を聴衆に快適に聴かせるようにします。
2,効果音やジングルの追加
生放送中には、BGMや効果音、ジングルなどの音声を追加する必要があります。ミキサーは、これらの音声を適切なタイミングで追加し、バランスを取って適切な音量に調整します。
3,楽曲のOA
ADや出演者が用意した楽曲を再生し最適な音量で放送に流します。機材によってはレコードやカセットであったり、時にはスタジオでの生演奏もあります。その場合、マイクやセッティングなどは全てミキサーが担当します。
4,電話やイベントの中継
ゲストと電話を繋いだり、中継を繋いだりします。この場合、スタジオ受けするミキサーと、中継先の音響スタッフのミキサーの複数体制になります。
「今日はスタジオから離れて○○から放送しています」等の、パーソナリティがスタジオ外から放送している場合、そこには放送機材を中継先でセッティングし調整しているミキサーが必ずついてます。
5,ニュースや交通情報
アナウンサーがニュース原稿を読んだり、交通情報を流す場合は別スタジオや回線などを繋いで、その人たちの音声を放送に流します。
6,システムの監視
生放送中に、放送システムに問題が発生する可能性があります。ミキサーは、ラジオ局の放送システムを監視し、必要に応じてシステムの問題を解決します。
《収録の場合》
7,音声の録音
ミキサーは、スタジオでの収録時にマイクを使ってパーソナリティーやゲストの声を録音します。録音時には、音声がクリアで明瞭に聞こえるようにするために、マイクの位置や設定を調整する必要があります。
8,音声の編集
録音が終了したら、ミキサーは録音した音声を編集します。これには、音声の整合性や長さを調整すること、必要に応じてノイズや不要な音を削除することが含まれます。
9,音声のバランス調整
ミキサーは、編集された音声を最適なバランスで調整します。これは、音声の音量、音質、および立体感を調整することで達成されます。ミキサーは、エフェクトやイコライザーを使用して、音声の音量を調整したり、音質を改善したり、立体感を追加することができます。
10,音楽の編集と調整
番組に音楽が含まれている場合、ミキサーは、音楽の編集と調整も担当します。これには、音楽の切り替えや音量の調整、またはBGMやジングルなどの音楽を追加することが含まれます。
11,データの納品
そして最終的にミックスして完成した物を、放送レベルのデータに最適化し規定に揃えて期日までに納品します。ラジオドラマや朗読などは収録編集の場合が多いです。
以上が、ラジオ番組のミキサーが担う主な役割の例です。ミキサーは、ラジオ番組に欠かせない重要な役割を担っており、高度な技術スキルや経験が必要です。