トレースをお借りする

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コラム
先日、久しぶりの冬山に行ってきた。

1週間前に積雪があったので、トレース(踏み跡)はないかと思っていたけど
ここ数日でそれなりに人は入っている様子。道はすでついていた。
今回はソロの山登りで、麓から一人だったけれど
雪道の上に今朝入山したらしい先行者の足跡が一人分ずっと続いている。

ちなみに、まっさらな雪を先頭に立って歩き、道を付けていくのを
ラッセルという。
ラッセルは足首~膝までのこともあれば、
豪雪地帯では腰~胸~頭を超えることも。

今回は足首あたりまでの深さの踏みあとだったけれど、
徐々に雪は深くなり、山頂付近はごらんのとおり膝までの深さ。
足跡を忠実に踏まないと その周りに足を置こうものなら
一発で潜ってしまい、それを繰り返すと体力をどんどん奪われる。

本来なら先行者の足跡をあてにせず、自分で道を付けていく覚悟で
登っていくものなのだが、すでに踏み跡があれば、
あるものは使わせていただくのも特にマナー違反ではない。

ただ、その道を付けた先行者に追いついたときは、
「トレースお借りしました」とお礼を言うのが礼儀。
さらには先行者を追い抜いて先頭に立ち、新たに道を付ける役を
交代するのがマナー。
ただ、体力差があって、自分が役に立たない場合は別 (笑)

こうやって知らない人同士でも協力して先頭を交代しながら進んでいくのが
一緒に登る「仲間」という心強さを感じさせてくれる。

結局今回は、先行者に追いつくことはなかったけれど
その存在を感じながら、ありがたくトレースをお借りした。
自分一人じゃなかなか冬山は大変だ!



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