パニック障害で、急な不安感やドキドキ感に悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
あの感覚は、ほんとうに嫌なもので避けたいですね。
じつは、急な不安感やドキドキ感は、カフェインが引き金になって起こりやすくなることがあります。
今回は、パニック障害とカフェインの関係についてみていきましょう。
コーヒーを飲むとドキドキする?!
あなたは、コーヒーを飲んで、ドキドキしたり、不安な気分になったことはありませんか?
それは、コーヒーに含まれるカフェインが原因のひとつかもしれません。
私は、コーヒーが好きで毎日飲むのが習慣になっていました。
パニック障害になってからも、1日2杯ほど飲んでいましたが、コーヒーを飲むと、予期不安のような感覚になることに気づきました。
それから、大好きなコーヒーをやめて、カフェイン断ちをしたら、突然のドキドキ感が起こりにくくなり、睡眠もとりやすくなりました。
コーヒーなどに含まれるカフェインには、気分を高揚させる作用があります。眠いときやぼーっとするときに飲むと、シャキッと元気になるのはそのためです。
反面、不安を誘発する作用もあり、緊張感やイライラ、不眠などの症状を悪化させます。
少量なら問題ないのですが、大量のカフェイン(コーヒー5杯分以上)をとると、恐怖感、吐き気、ふるえ、落ち着きがなくなるなどの症状があらわれるといわれます。
もっとも嫌なパニック発作を誘発する原因にもなります。
コーヒーはやめたほうがいい?カフェインとの上手なつきあい方
パニック障害になったら、いろいろできなくてがまんしているのに、コーヒーも飲めないの?と残念な気持ちになりますね。
そこで、パニック障害の段階に合わせて、カフェインと上手につきあう方法をご紹介します。
1)カフェイン摂取を避ける
パニック障害の初期で症状が強い場合は、コーヒーをはじめとしたカフェインを含む飲料は、できるだけ避けたほうがいいでしょう。
コーヒーや紅茶の代わりに、ハーブティやルイボスティ、麦茶など、カフェインレスの飲料を選ぶと安心です。
カフェインを摂らないようにすると、睡眠の質も上がるので、自律神経を整えるのにも役立ちます。
2)カフェインレスの飲料に変える
パニック障害の症状がある程度落ち着いている場合は、カフェインをカットしたデカフェのコーヒーや紅茶などを選ぶといいでしょう。
コーヒーが大好きで習慣になっている方は、ストレスなくカフェインを減らせる方法です。
ただし、カフェインは完全になくなっているわけではなく、数パーセント程度は残っているので、飲み過ぎたり、寝る前に飲むのは控えたほうがいいでしょう。
3)午前中だけ少量にとどめる
パニック障害の症状が落ち着いている場合は、午前中に1杯程度、普通のコーヒーを楽しんでもいいでしょう。
ただし、午後以降に飲むと、睡眠に影響しやすいので、カフェインレスやハーブティなどを選ぶといいですね。
カフェインを含む飲料とは
カフェインを含む飲料といえば、コーヒーや紅茶ですが、ほかに緑茶、ウーロン茶、ジャスミン茶、コーラ、栄養ドリンクなどにも含まれています。
チョコレートやココアに含まれる成分もカフェイン同様の作用があります。
食品中のカフェイン濃度 ( 100mlあたり)
コーヒー 60mg
紅茶 30mg
せん茶 20mg
ほうじ茶 20mg
ウーロン茶 20mg
玄米茶 10mg
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料 32~300 mg
農林水産省ホームページ参照
カフェインの過剰摂取について:農林水産省 (maff.go.jp)
カフェインは栄養の消化吸収にも悪影響
カフェインは、興奮作用で不安感などを引き起こすだけでなく、栄養の消化や吸収にも影響があります。
カフェインをとることで、自律神経の交感神経が興奮した状態になり、消化吸収機能がうまく働かなくなるからです。
パニック障害の改善に良い食事をとっても、カフェインで栄養がうまく吸収されなくなってはもったいないですね。
食事と一緒にコーヒーを飲むと、栄養の消化吸収が悪くなるので、飲むなら食後にしましょう。
まとめ
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは、パニック障害の不安感やドキドキ感を起こしてしまう可能性があるので、上手につきあっていきましょう。
パニック障害の初期で症状が強いときは、できるだけ摂らないようにして、症状が落ち着いていれば、楽しむ程度にとるようにするといいですね。