人生は予測不可能・・・でも にゃんとかなる!

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年末から下痢がとまらない。お正月も家でおとなしくしていた。薬もきかない。なぜだ??
四日から仕事初めだったが、休みをとって病院へ・・内科で出た薬も効かずに消化器内科を探して受診した。早速、大腸内視鏡検査と胃カメラをすることに・・
大腸に9ミリのポリープがあり、その場で切除してくれた。
「だんだんよくなると思いますよ」と医師は言った。
「病理検査の結果は二週間後ね」
だけど下痢が全く治らない。
私、このまま死んでしまったらどうしよう・・と弱気になる。死ぬほどお腹が痛いのだ。
慌てて癌保険のパンフレットを取り寄せ申し込んだ。

私は53歳。保育士。
中学1年の次男が頭痛と腹痛を訴え、病院をいくつもまわるが、
学校を休んで二か月・・まさかうちの子が不登校になるなんて思いもよらなかった。
毎日保育士として人様のお子さまの命をお預かりし、一生懸命働いてきた。
それなのにうちの子がどうして?

スクールカウンセラーに相談する。小学生の時にも相談したことのある臨床心理士の先生だ。
次男は小学5年の時にコンビニで万引きをしているところをみつかり、逃げたが取り押さえられたという経験がある。
コンビニが警察に通報し学校に連絡がいった。勤務先に学校より連絡があり、慌ててコンビニへ走った。
コンビニへ着くと裏の部屋へ通された。
「うちの子が本当に申し訳ありません!」
下げた頭をあげると、警察官、コンビニ支配人、小学校の担任の先生、生活指導の先生...そして涙をこらえている小さい次男の姿があった。

次男はお菓子を三つ万引きしていた。以前から何度も犯行を重ねていたらしくついに捕まったのだ。私は全く気づいていなかった。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
小学5年の次男は泣き出した。小さい肩が震えていた。

「本当だったら警察の牢屋に入って家には帰れないんだぞ」
警察官は怖かった。
「お母さんに悲しい思いをさせて・・もうしないね」
生活指導の先生が言った。担任の先生も泣きそうな表情をしていて本当に申し訳ない気持ちだった。
まさか次男が万引きを繰り返していたなんて・・・それもこんなお菓子をなぜ?

コンビニの支配人に何度も頭を下げ、万引きしたお菓子の代金を支払い、警察の書類に記入して、次に次男がもう一軒万引きしていた別のコンビニにも謝りに行った。
次男は他のコンビニでも万引きを繰り返していたのだ。
店長さんは、自分はシングルマザーだと初対面の私に話し、
「うちも子どもがいるからさ、お母さんの気持ちわかるから..ぼく、もうしてはいけないよ」
とても優しくねぎらっていただいた。頭を下げることしかできなかった。

ひたすら謝った後、真っ暗な夜道を次男と歩いて家へ帰った。
次男を叱ったが、あまり強く叱る気持ちにはならなかった。
それは自分もかつて子どもの頃、万引きをしたことがあるからだ。
それと...

万引き...
それは本当にその「もの」がほしいのか...。
心にぽっかりと空いたこの満たされない気持ち、空虚感。
さみしさ、虚しさ、言葉では何と表現すれば伝わるのかな。

子どもの問題行動を通して、再び自分を見つめなおす。
子どもは鏡 と誰かが言っていた。
問題行動?...だとしたら、問題があるのは私自身なのではないか?
このぽっかりと空いた穴...は一体何ものなのか...?

私の下痢は幸いにも一か月で治まり、病理検査も良性。保育士復帰をした。
私は54歳になり、次男は中2になった。
次男の不登校は依然続いている。もう10か月になる。

愛する次男の様子と共に、私の半生を振り返っていこうと思う。

















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