"苦手な相手"って決めつけ・思い込みありません?(#13)

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 ご覧いただきありがとうございます。コミュニケーションにおいて、相手と「違う」と実感できる時って、みなさんどのくらいありますか?「見えない違い」で違いに気づけないこともありますが、自身の「認知」によっても行き違いが生じることもあるかと思います。
 今回は心理学者アルバート・エリスが提唱した心理療法のひとつである論理療法の中心的な概念でもある「ABC理論」を考えてみたいと思います。

⇒あなたは下記のsituationにおいて、どんな感情が出てきますか?
【状況・出来事】
 大切な人(仕事・プライベートどちらでも可)と、とある公園で待ち合わせしたあなた。約束したであろう日時と場所にいるが、約束の相手は一向に姿を見せない。あいにく携帯電話のバッテリーも切れて、腕時計や公園の時計もない、近くにいるのは子どもばかりで時間を聞いても答えてもらえない状況。そんな中でこころによぎる気持ちは、次のうちどれが近いですか?(複数あれば、それぞれどんな比率になりますか?)
【感情の候補】
 1:(相手に対して)約束を守らないとは何事か、と怒る
 2:(相手に)正しく日時・場所が伝わっていなかったのではないか、と自分を疑う
 3:(自分自身が)あれ?日時・場所の約束を間違えたのであろうか…と焦る
 4:もしや(相手が)道中にトラブル(自己・ケガなど)に陥ってしまったのではないか、と心配する
 5:気にせず自然体で待ち続ける
 6:その他

 このシチュエーションでも、十人十色な感情を抱くのではないでしょうか。(相手によって違ったり、自分のステータス・背景などにも左右されたり)
 人は出来事そのものだけではなく、個人の内面、つまり「自分のセルフイメージや価値観と、それに基づく出来事の意味づけ(解釈)」そしてその意味づけから引き起こされる「感情」に、大きく影響されるそうです。
何らかの出来事が起こると、人はそれぞれのセルフイメージや価値観に基づいて、その出来事を「意味づけ」します。その結果、怒りや不安といった感情が芽生え、それに突き動かされて、何らかの言動につながります。そしてその言動によって、最終的な結果も変わってきます。
 自身の意味付けによって作られた言動は、相手とのコミュニケーションにも影響を及ぼしてくることも想像されます。影響を及ぼす言動が、相手に左右されず、自分自身の「認知」を意識することでコントロールできれば、より良いコミュニケーションをとれるようになるのではないでしょうか。

 出来事の意味付け・解釈を"ポッシブ・アグレッシブ・アサーティブ"の、どれに近い傾向があるのかを冷静にとらまえられるようになれば、その感情に振り回されない自分になれる…コントロールできるようになるかと思います。
 ・あ、何かあると他責にする傾向があるんだなぁ
 ・○○すべき・□□ねばならない…という決めつけ的な表現・思い込みが多かったょ
 ・つい自分を卑下してしまうせいか、自分が間違っていると責めてしまう
 ・相手のことを気にしすぎ/心配性だなぁ
 ・約束しても会えない原因には、複数の可能性があることに意識を向けることができた …等々

 冒頭でお伝えしたABC理論の内容で説明すると、
  Activating event(出来事)
  Belief(信念、捉え方)
  Consequence(結果)~から成り立つ。
ある出来事(A)が起こった際の結果や感情(C)は、その人の信念や捉え方(B)によって決まってくる、というもので、このBをコントロールすることに着目したお話です。
今まで思い込んでいたCは、とあるBに基づく結果・解釈であって、別のとらえ方をBに組み込めるようになれば、違う・新たなCがでてくるようになります。

⇒あなたの苦手な相手とのコミュニケーションにも、着目すべき"B"の部分はありませんか?

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