肺の日ってなに?

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マタニティ界隈でよく聞くワード『肺の日』
『肺の日』とは妊娠34週0日のことを指しているようです。

この記事では、
・赤ちゃんの呼吸の仕組み
・妊娠34週0日が『肺の日』と言われる理由
・肺サーファクタント
などについて解説していきたいと思います。

おなかの赤ちゃん、どうやって呼吸してる?

子宮内赤ちゃん.png
おなかの中にいる赤ちゃんは肺を使わずに呼吸しています。
肺の中は肺水という水で満たされており、酸素はお母さんの胎盤からへその緒を通してもらい、二酸化酸素はへその緒を通して胎盤に返しています。

生まれたあとの呼吸は?

泣いてる赤ちゃん.png

生まれた後「おぎゃー!」と泣くと、肺胞(肺の中で酸素と二酸化炭素を交換する袋)の中身が肺水から一気に空気になり大人である私たちと同じように肺を使った呼吸になります。
このとき肺を膨らませやすくするための物質を「肺サーファクタント」といいます。

肺サーファクタントは妊娠24週頃から作られ始めて徐々に増えていき、妊娠34~36週の間に十分な量になり肺機能が完成します。
このサーファクタントが十分になり肺機能が完成する週数が妊娠34週頃なので、34週0日が『肺の日』と言われているんですね!

肺の日より前に生まれたら呼吸できないの?

挿管赤ちゃん.png

では、肺の日より前に生まれてしまったら呼吸ができないのかしら…と心配になる方もいると思います。

サーファクタントが不十分な週数で生まれると、おぎゃー!と泣くことはできてもそのあとの呼吸が苦しくなってしまったり、うまく泣けないときもあります。

そんな時は赤ちゃんのお口から気管チューブを挿入して気道を確保します。
この挿管している気管チューブで呼吸の手助けになるとともに、この管からサーファクタントを投与することができます。
私の息子も30週2日、肺の日より前に生まれ、泣きはしたもののその後苦しくなったので挿管しサーファクタントを投与してもらいました。

お母さんに注射するとサーファクタントが増える?!

注射されてる.png

妊娠中のお母さんに注射することで、おなかの赤ちゃんのサーファクタントを増やしてあげることができます。

もしかしたら早産になるかも?ということが予想されるときには、妊婦さんにステロイドの注射をすることでおなかの赤ちゃんの肺サーファクタント産生を促すことができます。

この注射は筋肉注射で合計2回、1回目と2回目は24時間あけて打つことになっています。

私は突然の大出血でそのまま緊急帝王切開になったのでステロイドの注射を打つ時間はなくそのまま出産しましたが、先ほど書いたように出産後息子に直接サーファクタントを投与することで息子の苦しかった呼吸を楽にしてもらうことができました。

今回は赤ちゃんの呼吸の仕組み、34週肺の日とサーファクタントのお話でした!



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