次男の言葉

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仕事が終わって帰ってきたあの人に、私は告げた。
「家庭裁判の準備は整いました、調停の日にちはあなた宛てに追って家裁から通知が来ます。」 あの人は少し驚いたようだが、不気味な笑みをこぼした。
「親権は渡さない、財産分与もなし、慰謝料もなし、そこに変更はない。
それに、家庭裁判を起こせば お前は裁判を起こした関東に来なければいけない。数日後に関西に帰るお前が、関東に来る費用はあるのかな?泊まるところはあるのかな?それ以前に、辿り着けるのかな?精神力は持つのかな?
さて、何か月かかって 何回関東に来ることになるだろうな。くっくっく」
そう言ってあの人は笑った。
それを聞いていた次男が言った。
「僕は、ママについていく!!僕がママを守って行く。パパのところには残らない!!」11歳になったばかりの次男が言ってくれた。
嬉しかった。最高の言葉だった。

私は言った。「裁判は起こします。通知が来たら、家裁に行きます。もし、応じなければ訴訟を起こします。結果が出るまでは、離婚はしません。よって、あなたは私を扶養する義務があり、離婚までの生活費及び家裁に来る際の旅費・宿泊費等は、あなたが払うことになりますので、よろしくお願いします」

あの人は、私がそこまで手を打っていることに驚いていた。
何もできない女じゃない。今までは養ってくれている感謝の気持ちであなたや、あなたの家族に尽くしてきただけ、言われなき離婚を突き付けるなら、こちらも戦うしかない。お金はなくても、弱者を馬鹿にする事は許せない。
自分の精神が壊れようとも、親権はもらう。私が産んだ子だ。
この子達の為なら、何でもして生きていく。

次女は寂しそうだった・・一緒に連れていきたい。
編入も考えたが、彼女はそのまま大学まで行ける学校に必死になって合格した
次女もまた、この学校を卒業したいと願っている。
あと2年後だったら・・・悔やまれてならなかった。
私がこんな病気にならなければ・・・でも、後戻りはできない。
あの人の意志は固く、愛人と再婚まで考えていた。
最近では、フェイスブックにタグ付けされても平気になっていた。
調停で不利になるのに・・わからないのかな?

私は、結果は出ていなかったが次男を転校させる準備を始めた。
6年生で転校することになるが、時間がない。
幸い、実家には姉夫婦がいて姉は出産が遅かったため
次男と同じ学年の男の子がいる。夏休みなどで帰省した時は、次男は姉の所に泊まり 甥っ子とその友達数名と毎日遊んでいて、すでに仲良し組になっていたので、不安はなかった。長女もまた、実家に避難し生活をしている。
次男を連れていくことは将来的にもいいと思えた。
不登校になっていた子にそのことを告げると、すごく落ち込んでいる様子だった。次男は春休みの間、友達の所に通い、自分の気持ちや誠意を伝えているみたいだった。
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