故人を偲ぶ

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コラム
昨日はお友達のお母さんの四十九日でした。

もうお知り合いになって15年以上経ちます。
とても明るい人でした。

とにかく褒めるのが好きな人で、ベアたんに会うとベアたんのことをことごとく褒めてきました。
最初会った頃は仕事をしていたので、仕事を頑張っているのがすごいね、とか、家事もしていてすごいね、とか、(当時細かったので)スタイルが良くていいね、とか、とにかく会うと何か褒めるポイントを探してきて必ず褒めてくれました。

ベアたんはこれまでの人生であまり褒められ慣れていなかったので、最初はとても抵抗がありました。
何を考えているんだろう?と、邪推を働かせたりもしました。

でも、その、素直な人柄に触れていく度に、ああ、自分も褒められていいんだな、と思うようになりました。

そのうちに、今一緒に住んでいる友達が、その友達と一緒に働くようになりました。

お母さんはしょっちゅうお手紙をくれました。
友達をとても褒めて、頼りにしている、それを支えているベアたんのことも応援している、と何度も何度もお手紙をいただきました。
毎回のようにおやつを持たせてくれたり。
ベアたんもお返しにと、お菓子など腕をふるいました。

そんなお母さんが亡くなったのは、11月なのにまだ暖かい日のことでした。


ずっと闘病中で、その頃は体調もなかなか優れないので、いつ会いに行こうかな、手土産は食べ物はやめたほうがいいかな・・・とベアたんが悩んでいるときでした。


もっと会いに行けばよかった。


そんな体調の悪い中で、お母さんは最後にまた友達にベアたんへのおすそ分けと、お手紙をくださいました。

最後の最後で、ベアたんは入院中だったお母さんに、絵を描きました。

最初で最後の、お母さんに宛てた絵。
ツユクサの絵。花言葉は「尊敬」。

感染症などのリスクを避けるために面会が制限されていたので、最初にイラストが渡ったとき、お母さんはベアたんが描いた絵だとは思わず、「お手紙だけで、絵を紛失してしまった」と、友達とベアたんとの間でちょっとした騒ぎになりました。
ベアたんはもう一度絵を描きました。同じ構図で。

同じ構図で描いたことで、それを描いたのがベアたんだとわかり、最後のお手紙にはベアたんの絵を褒める内容が書かれていました。

とても才能がある、素晴らしい、と書かれていました。

ベアたんはイラストであまり褒めてもらったことがありません。
あまり上手ではないのも自分でよくわかっています。

でも、お母さんはその絵を褒めてくれました。

そして、そのあとすぐ亡くなりました。


ベアたんの手元には、もらったたくさんのお手紙と、最後にいただいたジャムが残りました。

とても美味しいジャム。

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それからベアたんはこのジャムをとても丁寧に食べました。


そして、昨日がそのジャムの最後の、食べ終わりでした。

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大好きなチーズに乗せていただきました。

最後まで人を褒め続けて亡くなりました。

ベアたんもそういう人になりたい、強く思いました。


ツユクサの、花言葉は

尊敬
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