中小企業経営のための情報発信ブログ52:苦手な人の対処法

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ビジネス・マーケティング
今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
今日は、「職場の苦手な人の対処法」について書きます。
昨日、自分の手柄を横どりする人、自分のミスを他人に擦り付ける人への対処法について書きましたが、こうした人だけでなく、攻撃的な物言いをする上司、いつも自慢話ばかりする同僚、何かと反抗してくる部下など、どんな職場には苦手なタイプの人はいます。
多様性が求められる社会になれば、ますます色々な人が職場にいるようになるわけですから、苦手な人や合わない人というのは増えていきます。人間誰とでも仲良くできるなんてことはないので仕方のないことです。
そういう人とは距離を取って関わらなければいいのですが、仕事となるとそういうわけにはいきません。仕事では、逃げたり避けたりできず関わらなければなりません。
1.「苦手な人とは?」を考える
 「苦手な人」というのも色々なタイプがあって、次の5つに分けることが出来ます。
①可能性を阻む人
 ②怖いと感じている人
 ③過去にいやなことをされた人
 ④生理的に嫌な人
 ⑤高圧的な態度の人
 このように、苦手な人には細分化されたタイプがありますが、それぞれでその対処法も変わってきます。
 自分が苦手としている人がどのタイプかを考えてみることです。
2.新しいことを始めると反発してくる「可能性を阻む人」
 仕事で何か新しいことをしようとすると、いつも反発したり反対したりする人です。生き方が後ろ向きでいつも愚痴ばっかり言っている人も、新しいことにチャレンジしようとする可能性を阻む人です。ネガティブな影響を受けたくないので関わり合いたくはない人たちです。
 こういう人たちと一緒に仕事をする場合に大切なのは、自分が一緒に仕事をすることを引き受けて、その人とのベストの距離感を自分で決めていくことです。
 全ては自分次第、すべて自分が選択したものとして引き受けて、その中で最大限に輝くことです。
 会社というのは自分で選んで入社しているのですから、それを引き受けないと仕方ありません。環境のせいにしていては自分の成長を阻むことになりチャンスを逃してしまいます。会社に入ったことも、その人と仕事をすることも、まずは自分が引き受けるということです。
 次は、その人とのベストな距離感です。これには、色々試してベストな距離感を見つけるしかありません。そのために必要なのは、相手とのコミュニケーションです。しかし、コミュニケーションにも正解はありません。同じシチュエーションでも相手の気分やこちらの声音や姿勢によっても変わってきます。丁寧なコミュニケーションを積み上げながら、相手との距離感をつかむということです。
 苦手だと思っていた人がコミュニケーションをとるようになると「こんなところがあったんだ」という「気づき」が生まれ、逆に親しみが湧くことがあるかも知れません。
3.「自分の無知が晒される」恐怖
 自分の知らないことを相手が知っていると「自分の無知が晒される」「自分のポジションが危うくなる」など恐れの感情がわきます。恐れは嫌い・苦手と近い感情なので、こうした人に会うと「苦手」と思い込んでしまうのです。単に「この人苦手」と思い込んでいるだけということもあるのです。
 ここでも重要なのはコミュニケーションです。相手のことが分からないから苦手と感じているのです。相手を知ることで、「苦手な人ではない」と分かります。質問形式でいいので、どんどんその人から話を聞き出してその人を理解することです。
 誰も世の中知らないことだらけです。よく知っているような人でもほんの一部しか知りません。自分の方が相手より良く知っている分野や領域はあるはずです。知らないことがあれば、恥ずかしがらずに教えを請えばいいのです。知らないことを知ったかぶりするのは最低です。知らないことについて教えを請うて、いやな顔をする人はいません。丁寧に教えてくれるはずです。
4.妄想が膨らんで苦手となるケース
 「あの時、あの人からこんなことをされた」という記憶から苦手となるパターンです。しかし、それが事実とは限りません。単なる妄想の場合もあるのです。「あの人は昔から自分を評価してくれていない」「あの時誘われなかった」など妄想にしかすぎません。
 過去の一回きりの出来事や妄想で「あの人は苦手」と決めつけるのは、人とのかかわりを減らす可能性があります。もったいないことです。
 過去の記憶が苦手の原因である場合には、過去の出来事を自分の中で再編集することが大事です。
 これは、自分の機嫌がいいタイミングでその時の出来事を思い浮かべるのです。そうすると「それもあの人の愛情なのだ」「自分のことを思ってくれた言葉なんだ」とポジティブにとらえられ、記憶が再編集されます。これを繰り返すことで記憶が書き換えられるのです。自分が良い状態のときに違う捉え方をすることで、「あんなものの見方はやめよう」と思えます。
 過去をとらえなおすことを心地よい習慣の中に取り入れるのです。心地よい習慣の中に組み込むことで、ポジティブに物事をとらえることが生活に溶け込んでいくのです。
5.生理的に嫌な人
 これは、相手のちょっとした仕草や習慣が単純に嫌い、生理的に受け入れられないというパターンで、最も厄介なものです。
 これは『こうあるべき』という完璧主義になっていることが原因なので、もう少し柔軟に考えて完璧主義から離れるのがいいのです。しかし、なかなか難しそうです。生理的に嫌いな人というのは、どんな状況でもどう考えても合わないものです。でも、ますます多様性が求められる社会になると、生理的にあわない人が職場や身の回りに増えてきます。
 日本の社会は、マナーが良く、均質化されているので、ちょっとした悪い癖が目立つのです。しかし、世界中にはいろんな人がいます。「あの人の癖が嫌だなどと言っている場合じゃない」のです。単純に視野が狭くなっているから起こっているのかもしれません。いろんな本を読み、旅行をして世界の人に触れることで、違った習慣や文化の存在が理解できるようになれば変わってきます。要は視野を広く持ち、色んな考え方や見方を受け入れることです。
6.高圧的な人
 攻撃的な人や高圧的な人とは仕事をするのはつらいことです。しかし、ここでもまずは自分で受け入れてみることです。そしてコミュニケーションを通してベストな距離感をつかむことです。
 人は知らないうちに相手との相性で言動が決まっている場合があります。自分の言動を変えると、相手の言動が変わる可能性があるのです。
 こういう人には頼み事をするというのも一つの手です。
 頼み事をすると、こちらが信頼しているということが伝わる可能性があり、頼みごとをされて「かわいいやつだ」と相手が幸せを感じ、威圧的な態度が一変することもあり得るのです。
7.1つの物事には4つの見方がある
 苦手な人と出会ったときは自分が成長するチャンスだということです。
 禅に「一水四見」という言葉があります。これは一つの水は、四つの見方があるということです。人間にとって水は飲めるものですが、天空を飛べる天人には瑠璃色のガラス板、魚にとっては住処、火の世界にいる餓鬼にとっては火を消すもので相いれないものです。それぞれがそれぞれの都合でしか、物事を見ていないことを示す言葉です。
 苦手な人と仕事をするのを、運が悪いと捉えるか自分が成長していけるチャンスととらえるかで、得られる結果は大きく変わるのではないでしょうか。 
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