今日は、今週の「カズレーザーと学ぶ」で取り上げられたテーマ「AIによってなくなる可能性のある仕事」について書きたいと思います。
10年前、「20年後無くなる職業」との論文を発表した英国オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授がゲストとして出演していました。
それで無くなる可能性が高い職業と低い職業が紹介されたのですが、意外だったのは「モデル」ですね。
ちょっと考えると、AIが取って代わるのは無理そうですが、すでにAIが作り出したバーチャルヒューマンの画像が使用されているとのことです。
そしてこのバーチャルヒューマンは瞬時にヘアースタイル、さらには顔も自由に変えられるといった人間のモデルでは考えられない利点があります。
体型も自在に変化させることもできるために、実際にAIモデルによって70%のコストダウンに成功した企業もあるとのことです。
もちろん、AIモデルがファッションショーでキャットウォークしながら作品を紹介することはできませんが、ショーの演出自体が大きく変化する可能性があります。
そうでなくても、人間のモデルの仕事が激減すると共に内容も劇的に変化することは間違いないでしょう。
ただ、コミックやアニメなんかで時折見かけるAI搭載アンドロイドがキャットウォークなんてことにはならないかな。
アンドロイドの方は、圧倒的に開発が遅れていて、なめらかに人間の動作を行うなんていつのことになるかわからないレベルですから。
それから、AIは失われつつある技術や知識を保存し、後世に伝えることができます。
現在、高齢化により多くの熟練職人が引退していますが、その技術や知識を受け継ぐ若者がいないという問題がありますが、こうした技術や知識を可視化して記録・伝達するAIが開発中なのです。
例えば、400年続く伝統工芸品・岩手県の南部鉄器職人が重視する10個のポイントをヒアリングし、関連キーワードを可視化することで、職人から直接全て教わらなくとも、自主的に学べるようにもなります。
こういう話になると、言葉にできないコツや阿吽の呼吸のようなものはAIには伝えられないという話をする人が一定数います。
人間の神秘性や優越性にすがりつきたいのでしょうね。
しかし、人間といえども結局は物理的存在でしかありません。
すべてをデータ化し、AIに移すことは可能であるはずです。
手のぬくもりがどうしたとか、朽ちていく美しさがどうしたといったセンチメンタリズムには何の意味もないでしょう。
AI に限らず、革新的な技術・システムが出現するときには、かならず強硬な反対があります。
たとえば、最近には自動運転車に反対するタクシー運転手のデモがありましたし、過去にはイギリスで産業革命時に「ラッダイト運動」が起きています。
しかし、歴史を見ると科学技術の発展は人類の全体的な生活レベルの向上に否定できない貢献を果たしてきました。
番組のMCカズレーザーさんがいうとおり、AIは人々の職を奪うとか、最終的にターミネーターとなって、人類を滅ぼすと考えるのではなく、「人類の可能性を広げるパートナー」としてWith AIで生きることを考えるべきでしょう。
では