外遊政治家のアテンド-パリの場合

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昨日取り上げた、産休・育休中のリスキリング関連の答弁で批判を受けている岸田首相が、今度は長男が公用車で観光を行ったとして野党から責められています。

首相も大変ですねえ。

出来が悪いと評判の息子のことで責められるなんて。

少し説明します。

立憲民主党が、岸田総理大臣の欧米歴訪に同行した長男の翔太郎秘書官が公用車で観光などを行ったと報じられたことについて質問状を出し、これに外務省が文書で回答しました。

外務省は、関係者と意見交換を行うための国際機関などへの訪問や、岸田総理大臣の欧米歴訪を対外発信するための風景などの撮影、政治家としての岸田総理大臣の土産などの購入、といった行動以外は確認されなかったとしています。

そして「個人の観光動機による行動は一切ない」と説明。

そんなことあるわけないじゃん。

私はパリにいたときに、通訳として議員に同行することも多かったので、実際に何回も見たことがありますが、大物政治家が外遊すると各国の日本大使館は大変なんです。

(以下、過去の記事と一部重複しています)

何回か書いたことですが、パリの日本大使館の職員に、「大使館の仕事はパリにいる日本人を守ることではない」といわれたことがあります。

では彼らの仕事は何かというと、外国に対して日本を代表することだとのことでした。

日本を紹介したり、日本を代表して交渉したり等々ですね。

しかし、これはあくまで建前で、実際には日本から来る大臣、地方議員や国会議員、官僚なんかをアテンドすることです。

実際、日本大使館の近くにパリのほとんどの高級レストランは毎晩大使館員の予約で一杯だそうです。

私が仕事で日本大使館の近くにある有名レストラン「マキシ○」に行った時も、まわりはスーツにネクタイの日本人だらけでした。

もちろん、政治家のランクに応じて対応は違いますが、首相や大臣クラス、与党の重鎮となると公用車を手配し、大使館員が常時同行します。

かなり格下の政治家では、商社等がアテンドすることもあるようです。

そして、政治家がパリにくれば、国際機関を訪問したり、フランスの政治家との意見交換も、そりゃあするでしょうが、観光をしないなんて話は聞いたことがありません。

一般的には、昼は公用車での市内観光(ガイド付き)やセーヌ川の遊覧船(バトームーシュ)での名所巡り、一流レストランでの食事。

夜は、やはり一流レストランでの食事、そしてムーラン・ルージュやリド、クレイジーホース等のキャバレー(日本のものとは違い、酒を飲みながらショーを観ます)でショーを楽しむといった感じでしょう(上に書いた通り常に大使館員が同行)。

そして、土産ですが、政治家としての岸田総理大臣が「閣僚ら関係者に配るため」に購入したと説明しています。

これも、そんなことあるわけないじゃんですね。

立憲の山井氏は「大臣へ向けた土産購入ではなく、国民へ向けた仕事をさせるべきだ」と批判したそうですが、自分が外遊したときのことを忘れたんでしょうか(まさか外遊したことがないとか)。

首相の息子が閣僚に配るための土産しか買わなかったなんて誰が信じますか。

ただ、ある議員はエ○メスで棚一杯のスカーフを適当にここからここまで全部くれといって、支払いはある商社のパリ支社に回したと聞いたことがあります。

ここまでじゃなくても、似たようなことだったのかな。

それで、自分では代金を払わなかったので個人的な土産ではないと言い張るとか。

しかし、野党の議員もこの問題を掘り下げるとブーメランになることがわかっていますから、これ以上は騒がないでしょう。

では


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