産休・育休中の「学び直し」なんて馬鹿を口走る男性政治家たち

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先日の参院本会議における岸田文雄首相の「賃金上昇やキャリアアップに向け、産休・育休中のリスキリング(学び直し)を後押しする」との答弁が一部で話題になっています。

SNSではこれに対して「育児してない人の発想」「オッサン政権」などの痛烈な批判の声が大量に寄せられ、「リスキリング」「産休・育休中」の言葉がツイッターのトレンド入りしました。

少し説明します。

まず、自民党の大家敏志議員が、参院本会議の代表質問で「産休・育休中のリスキリングによって、一定のスキルを身につけたり、学位を取ったりする人々を支援できれば、子育てによるキャリアの停滞を最小限にし、逆にキャリアアップが可能になることも考えられる」と指摘し、

「リスキリングと産休・育休を結びつける企業を国が支援すれば、親が元気と勇気をもらい、子育てにも仕事にも前向きになれる」と提案。

これに対して、首相は「育児中などさまざまな状況にあっても、主体的に学び直しに取り組む方々をしっかりと後押ししていく。大家議員の提案を参考にしながら取り組んでいく」と答弁したわけです。

このやりとりに、著名人を始めとして、多くの厳しい意見が発信されています。

たとえば、作家 平野啓一郎氏は「何のための産休・育休なのか。自分で子供の世話しながら学位取ってみろ。どうしようもないオッサン政権」と厳しく批判しました。

私はこの作家をまったく評価していませんが、この意見には賛成です。

また、ソフトウエア会社「サイボウズ」の社長 青野慶久氏は「赤ちゃんを育てるのは、普通の仕事よりはるかに大変。子育てをしてこなかった政治家が言いそうなことですね」とツイートしています。

まったく、青野氏のいうように、大家議員といい、首相といい、自分で子育てなんかしてこなかったことがまるわかりですね。

産休・育休で会社は休めるかも知れませんが、小さな赤ん坊の世話することがどれだけ大変かまったくわかっていない。

私もパリにいたときに子供が生まれましたから、ある程度わかります。

もちろん当時の妻がほとんど世話し、私はほんの少し手伝っただけですが。

赤ん坊が生まれると、食事やオムツ替え、お風呂等々、やるべきことが山ほどあります。

夕食後、やっと子供が寝てくれて、ほっと一息ついたと思っても油断できません。

赤ん坊がいつ目を覚まして泣きだすかわかりませんからね。

母親(父親のこともあるかも知れませんが)は安心して眠ることもできません。

そんな中、どうやってリスキリングなんてできるんですか。

上にも書いたように、彼らは、子育てなんて自分でやったことはないし、奥さんに協力もしなかったのでしょうね。

まあ、日本は男性の育児参加率が先進国では最低レベルだそうですから、そんなに珍しいことではないのでしょうが。

気まぐれに赤ん坊にごはんをあげたり、抱っこしたりするだけの自称イクメンは結構いるかも知れませんが。

こんな馬鹿な意見は、彼らと同じように子育てなんか簡単だと思っている男性は騙されても、女性、そしてきちんと目が覚めている男性には通用しません。

ついでに書いておくと日本の男性が育児に協力しないのは、儒教的な考え方が底にあることは間違いありませんが、仕事が忙しすぎることも大きな要因です。

労働時間が世界有数に多いですからね。

子育てに協力するだけの体力も時間も気力も残ってないということです。

なのに日本の労働生産性は非常に低いのですが、この話は今日のテーマには直接関係はありませんので、これ以上触れません(別の機会に取り上げる予定です)。

では


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