子供たちは白いキャンバス

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コラム
最近、アメリカからやってきた双子の小学生の学習支援担当になりました。日本語はあまり話せず、英語で話をします。ノンストップです。ふと、話が止まったかと思うと、今度は教室内で他のことをして遊んでいるか、かくれんぼしています。

私は日本人の小学生にも勉強を教えているため、文化のよる影響や育った環境のようなものを、子供たちの話す内容や態度などから見ることができます。

例えば、アメリカの家庭は家族の絆が、日本の家庭よりも強い印象を受けますが、だからなのか、双子の一人が「My brother told me that he did not love me, but I know he does. (お兄ちゃんは僕のこと好きじゃないっていうけど、本当は僕のことを好きなのを知ってるんだ。)」というようなかわいいことを言ったりします。日本の子からはあまり聞かないようなセリフだと思いました。

言語はもちろんですが、学習内容についても、例えば、アメリカの子たち(小1)はすでに太陽系の惑星の名前や色、どんな特徴を持っているかを知っています。日本の小学生はまだ知らない子が多い分野だよな、と思いながら聞いていました。

子供たちの「これ、やりたい」を尊重する

また、これは日本、アメリカの両方の生徒さんに当てはまりますが、絵を書くことが好きが子が多いです。小さい頃は好きなだけ好きな絵を書くことができますが、それが小学生になると宿題や塾などに追われて、あまり絵を書くことができなるため、どうしても絵を書きたいとイライラする子もいます。

私は塾講師もしておりますが、絵を書きたいという生徒さんには、絵を書く時間は確保するようにしています。なぜなら、好きなことをした後は、子供たちはやらなければならないことをきちんとやるからです。それは、私、先生と生徒の約束で、子供たちはそれをきちんと守るのです。

なので、私はアメリカから来た双子の生徒にも話したい分話させます。特にアメリカから日本に来て、英語を話す時間が限られている分、兄弟一緒になって言いたいことを発散させることは結構大切な時間なのではないかと思うからです。少ししてから「じゃあ、少しひらがなの勉強をしようか。」と声掛けすると、素直に勉強を始めます。

子供は白いキャンバスです。そのキャンバスは、育った環境や文化、周りの大人や友達などの影響を受けて、色づいていきます。でも忘れてはならないのは、そのキャンバスは子供の物であるということ。大人や社会がつける色が多くなってしまってはいけないと思うのです。

これからは個性を活かして生きていく時代です。いろいろとやらなければいけないことがある中で、その子の好きなことをやる時間はあるんだよ、やってもいいんだよと伝えていきたいです。


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