クリスチャンへの道のりVol.2

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語学留学から戻った私は、日本に残してきたことを整理する心の準備ができていた。彼との別れ、新たに海外へ発つ希望と共に、紹介された教会にも通っていた。そこでの人々との触れ合い、温かさを感じていた。教会の牧師先生が聖書を持つことを勧めてくださり、自ら購読することはなかったが、次の旅立ちの時には一緒に持っていた。
 第2の海外生活で心はワクワクしていたが、初めから災難続きだった。日本を出たことが間違いだったのだろうか。それでも、忍耐が与えられていた。1か月後にワークビザを手にした自分は、どんな仕事でもやりこなそうと気持ちはあったが、身体がついていかなかった。。。しばらくして、職場を変える機会も訪れたが、身体は早くもボロボロに、手の肌もボロボロ、ドクターに通う毎日だった。私はここで何をしているのだろう、仕事や彼氏はあっても何も満たされることはなかった。時には、天を見上げ叫びたくなった、消えてしまいたい思いもあった。。。霧の様に。唯一この町での教会巡り、人との触れ合いが私の心を埋めていたのかもしれない。自分はどんな意味でここで生きているのか。。。
 1年後、休暇を取り一時帰国。そして2年目のこの地での生活。相変わらず何も変わらなかった。変わったのは、一緒に住むクリスチャンの家族が与えられたことだ。お互い言葉は通じなかったが、その中で通じるものはあった。クリスチャンの家族と住む、初めての経験だった。彼らの祈り会、学びにも参加した。唯一助けてくれたのが、日本語の聖書。これを使いながら彼らが言わんとしていることを求めていた。
 新たな就職への道が開かれた。今まで訪れたことの無い地、イスラム国だった。どこにでも行く覚悟はできていた。どうせどこへ行っても同じ、身体を使う仕事には疲れ切っていた。
 最後にこの地で教会へ訪れる日だった。これを最後に私は新たな地へ旅立とうとしていた。すべてを置いて。
 この日は大雪だった。とても寒い冬。本来行く予定としていた教会へは導かれず、フラットメイト2人と3人で町の教会へ訪れることになった。最前列、3人で席に座り、私が真ん中。礼拝が始まり、賛美が始まった。大好きなクリスチャンソング。意味は分からなくても感じるものはあった。温かかった。知らずのうちに、3人で手をつなぎ合い、3人で号泣していた。涙が止まらなかった。讃美の中で神様の語りを感じた。もうだめだ、私は一人では生きていくことはできない、今まで自分勝手だった私をどうかお許しください、助けてください!クリスチャンになることとを誓います!讃美中だった。不思議な感じだったが、肩の荷が軽くなった気がした。
 数日後、洗礼を受け、新たな旅へ新生されたクリスチャンとして出発したのだ。生まれ変わった心と共に、新たな旅が始まった。

クリスチャンとしての歩みへ。

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