855.美容室で「この後はどこか行かれるんですか?

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美容室で「この後はどこか行かれるんですか?」

→「家に帰るだけです」で微妙な空気に…「声掛け問題」に美容師が“完全回答”


皆さんは、美容師との会話で「気まずいな」「うっとうしいな」と思った事はありませんか? 「またあの会話に付き合わされるのか……」と、美容室に行くこと自体、億劫になってしまった方もいるかもしれません。


私たち美容師側も、お客様の「声をかけないでオーラ」を感じることがあり、そんなお客様が不快にならないように努めています。が、「お客様の認識」と「美容師の意図」が噛み合わず、会話自体が気まずくなってしまうケースが多々あります。



声をかけられるの気まずい問題

 今回は、Xでバズっていたいくつかのポストを例にとって、「美容師はどういう意図で話しかけているのか?」というお話をさせていただきます。

「この後はどこか行かれるんですか?」という質問の意図
「この後はどこか行かれるんですか?」

 誰もが一度は問いかけられた事があるのではないでしょうか?

 お客様からすれば、「キレイにしたのに家に帰るだけ」という状況に後ろめたさを感じてしまうのかもしれません。

 これは、美容師としてよく聞く質問ですが、明確に理由があります。それは「時間のセーフティネット」を敷きたいからです。お客様の「その後の予定」次第では、「時間制限」が発生する可能性があるのです。

 美容師は、施術の所要時間を最初の「カウンセリングの段階」で決めています。ですが「退店する時間」の希望がある場合、時間内での施術が困難だと判断すると、施術途中でも「メニューの内容」を変更して、逆算して時間に間に合うようにしているのです。

 それ以外にも、お客様のご予定に合わせて「スタイリングを変えますよ」といった切り口でもあります。「友達に会う」「職場に向かう」など、仕上げのスタイリングはシチュエーションによって変更する場合があります。

 美容師としては「家に帰る」という返答も想定の範囲内です。お家に帰るなら、「帰ってまたシャンプーしなくてもいいように、スタイリング剤は付けない」といった選択にも繋がります。

 このように、美容師からすれば「目的を持った声掛け」をしているのです。

「ヘアスタイルの写真を撮ってもいいですか?」と聞く理由
 ほとんどの美容師がSNSで発信している現代、美容師がお客様のヘアスタイルの写真を撮る場面にも、“あるある”を感じる方は多いかもしれません。

 美容師がSNSに載せる写真は、日々の営業の宣伝広告として欠かせないツールです。お客様の写真を載せることは、「私はこんなスタイルが得意な美容師です」と名刺代わりのアピールになります。

 このヘアスタイルの写真を撮る際には、「映える」かどうかが重要です。競争の激しいSNS上では、トレンドフルなヘアスタイルなど「映える派手なスタイル」の方が、反響も得やすいからです。

 対して「オーソドックスなスタイル」は映えにくくなります。そのため、そのようなヘアスタイルのお客様の場合は、写真を撮らないことも多々あります。

 また、いわゆる「美男美女なお客様」にしか依頼していない、とも限りません。載せる写真は正面に限らず「後ろ姿」を撮る事も多いです。

 また、写真のバランスが良ければ、顔だけでなく上半身全体まで写すこともあります。そのため「着ているお洋服との相性が良い」場合にも、お願いする事が多いです。

「普段ワックス使いますか?」の質問の意図
 このポストにもあるように、華やかでお洒落なイメージの強い美容室に、苦手意識を感じる方は少なくないと思います。「お洒落じゃない自分は、場違いなんじゃないか」と怯んでしまう方も多く、居心地の悪さはこういったところにもあるのではないでしょうか。

 美容室には、もちろんスタイリッシュなお客様も多くいらっしゃいます。ですが、「お洒落な人しか来ない」訳ではありません。それどころか一般の方が考えている以上に、「ファッション感度の高い層」の来客は少数です。

 一部の有名美容室を除いて、どこの美容室においても「ファッション感度の高い層」は、あまり多くないのです。

 そのため美容師は、お客様の「ヘアスタイルにかける時間や労力」は人それぞれであることも認識していますし、ヘアスタイルを毎日完璧に再現できる方が少ない事も、理解しています。「普段ワックス使いますか?」と聞くことで、その人に合ったヘアスタイルを提供できるのです。「お客様のライフスタイルに合わせたスタイル」「苦手でも再現できる簡単ヘア」の方が需要が高いのです。

 ワックスを使わない方を「ダサい」と思うことは全くないですし、美容師には「ダサいお客様を卑下する」ようなマインドはそもそもないので、ご気軽にご来店いただければありがたいです。


「前回のカットはいつぐらいですか?」の質問の意図
 また、「前回のカットはいつぐらいですか?」という声掛けについてですが、「前回がどれくらいの長さのヘアスタイルだったか」を逆算するためにしています。髪の毛は1ヶ月に1cm前後伸びるのですが、個人差があるので「大体これぐらい」という指標を見ながら、お客様の傾向や好みを掴もうとしています。

「なぜ話しかけてくる?」実は知らない美容師側の心理
 美容師からすると、初めてのお客様に声をかけるのには、かなり気を使っています。例えば、「声をかけないでオーラ」を強く感じるお客様には、「深入りしない」のが多くの美容師のアプローチです。

 ですが、それでも度々論争になる「美容師話しかけてくる問題」。なぜ美容師は話しかけてしまうのか。そこにも理由があります。

 実は昔から、ほとんどの美容室で「お客様に積極的に声をかけなさい」という指導がされています。なぜなら「お客様と仲良くなって、次回のご来店に繋げる」というのが、美容師にとって最もポピュラーなビジネスモデルだからです。

 実際、美容師にとって最大の評価軸は「指名客からの売上」です。会社にとって「指名されること」が美容師個人の評価基準になっているため、「繰り返し指名され、多くのお客様を呼び込んだ」ことが、「仕事ができる」と評価されるのです。

 そして、コミュニケーション能力が高い美容師の方が、お客様からの支持を受けやすい傾向にあります。ですから、現役美容師のほぼ全員が、下積み時代から「積極的に声をかける」ことを指導され続けてきているのです。

美容師は、実は「陰キャ/根暗」も多い?
 そんな印象から、美容師は「陽キャ/根明の集まり」だと思われるかもしれません。もちろん、美容師はコミュ力が高い人が多くいます。

 しかし、実は「自分から話すのが得意じゃない」人も少なくありません。

 美容師になる人は、ファッションに興味を持って目指す方がほとんどですが、その性格は様々で、「陰キャ/根暗」な美容師は意外と多いのです。僕自身も「陰キャ/根暗」を自覚しています。でも、だからといって「人と接するのが嫌い」な訳ではありません。

「ビジネス陽キャ」を演じる美容師もいる
 美容室では、コミュニケーションが苦手な若手美容師に対しても「積極的に声をかける」ことを指導し続けます。それによって、「陰キャ」であっても自分なりの話術を獲得して、後天的に会話の作法を身に付けることはできます。

 つまり、悪い言い方をすれば「ビジネス陽キャ」になることができるのです。

 ですがそれでも、先天的にコミュニケーションが得意な「陽キャ」には敵わない部分があります。だからこそ、「ビジネス陽キャ」として会話の糸口を見つけようとするうちに、お客様との波長が合わない雰囲気になってしまうのかもしれません。

美容師は喜ぶ顔が見たいだけ
 お客様が不快に感じてしまっては元も子もないのですが、美容師も人ですから、それらを全て回避することは中々難しくもあります。

 ですが、美容師に共通しているのは、お客様の喜ぶ顔が見たい、ということです。

 今回の記事を通して、「それもこれも、美容師は良かれと思ってやっている事なのだ」と感じ取っていただければ幸いです。
(文春)



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