日本語がおかしくなる

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あともう少しで、京都に引っ越して1ヶ月が経とうとしてます。
越してきた時は雪が舞ってたくらいなのに、毎日暖かい。もう春ですね。

京都に来て、まだ慣れてないことは、と言うと、会話の聞き取りがなかなかうまくできない、と言うこと。

インターフォンが鳴ったので、フォン越しに、どなたですか?と聞くと、
「〜〜です」と玄関先の男性が。

えっ?今なんてったの?

「も、もう一度お願いします。」
焦って聞き直すと、
「〜です。」

わ、わかんない......(汗)

日本語なのに、音がするっと抜けちゃって意味がつながらないんです。
とりあえず玄関に出てみて、
「あの、どなたでしょうか、もう一回お願いします。」と言うと、
「佐川です。」

ああ!今度はわかったぞ!

あの、おなじみの佐川急便だった。
宅配のおっちゃんは、顔が明るくなった私を見て、「なんなんや?」と言う怪訝な顔を一瞬したが、そのまま用事を済ませて帰っていった。

「佐川」のイントネーションが、だいぶ違いすぎて、とても関東の佐川急便と言葉の意味がつながらなかったんだよね。
「さ」が強い関東に対して、「が」が強い京都。
京都の佐川は、嵯峨野の地名みたいなイントネーションに近かったのだ。

役所関係や店に行って、何か指示されるとか促される、といったことがあったときも、音が違いすぎて、ついうかうかしていると、何を話しているのか要点が掴めずにツルッと言葉が通り過ぎて行ってしまい、話が終わったのに、何を総じて言っていたか心配になり、確認のため何度も聞き返してしまう。

これ、まるで英語と同じだな....

馴染みのない音を聞くと、一瞬、対応できない、みたいな。
そこがね、まだまだ慣れてないとこなんだよね。

よくさ、カエルの歌みたいな歌で、カエルの歌が〜、って一人が歌い出すと、もう一人がまたカエルの歌が〜って、テンポ遅れて歌い出す「輪唱」ってのがあるよね。

それで何度歌っても、他のグループに巻き込まれる子供っているよね。w
 かくいう自分もそういう流され系なので、関西弁の中にいると、関西弁の中でなんだかいつの間にやら関西の音に巻き込まれて行って、でも正確な関西弁の音は発せられないから、やたら変な状況に陥るわけよ。

ひゃ〜日本人として、今すごく怪しい日本語使ってる〜!

 イントネーションの基準がすっかり掴めなくなってんの。w
そもそも関西、関東、どっちかに言葉を統一できたら、いいんだよね〜。
そうしたら少なくとも怪しまれることはない。
けど、関西の音にもならないし、関東の音にも戻れない。周りに流されて、恥ずかしいと思いつつも、今、関西弁でもない標準語でもない、言葉がおかしな日本人になってんだよね。w

京都の人に話したら、「あ〜京都あるあるですわ」っていってた。w

逆に、標準語と京都弁といざとなれば、両方バイリンガルのあなたたちってすごいわ。

不思議だと思わない?
京都の人もそうだけど、地方出身の人って、なぜか、標準語の音で話せるんだよね。ほとんど故郷の言葉が混じらずに。
出身地を改めて聞かないとわからないくらいきれいな標準語を話す人ばかり。

どうしてできるの?って聞いてしまった。
この逆は、東京人絶対、真似できないんだよ。

地方の言葉を、正確な発音で使いまわすなんて、絶対無理だからね。
子供の頃から、テレビなどを通して両方聴いてるからだと思うって京都人は言っていた。この仕組みって多分、英語も同じだよね。

子供の頃から他言語の音を聞かせる、ヒッポファミリーの教育法もそうだけど、子供時代に多くの言葉の音の塊を聞かせることがこんな大きな違いを産むんだなぁと思った。
 だから実は、外国語の習得って特別難しいことじゃなく、この地方の方言と標準語を両方使いこなす仕組みとおんなじなんじゃないかと思うんだよね。

玉ちゃんはきれいな英語を話すけど、親の私たちにはそれが綺麗かどうか正直全くわからない。でも彼女に誰かが教えたわけではなく、彼女はいろいろな英語番組を自分で検索し、いろんなネイティブと話しながら、勝手に習得していった、と言うのが本当のところ。

きっと、京都の人たちはじめ、日本の地方出身の人も、標準語の子供番組やアニメを見て、小さい頃から標準語のイントネーションと音に慣れてて、こんな感じが正解、と言う基準を感覚的に掴んでいたのだと思う。
 東京で、訛りの混じった標準語って最近はめっきり耳にしなくなった。今の地方の人は、それくらいきれいな標準語で、両方を間違わずに話せる。

 よくよく考えると日本語の方言って、実は京都語と東京語くらい違うかもね、と言う話をしているとき、思わず、
「たとえばさ、小学校の授業とかで、京都で京都弁の小学生が教科書を読むときは、何語になるの?」

と京都人にきいたら、
「むろん、日本語です。(笑)」って、自信満々に返ってきた。

そして、「ふざけてます?」って。

ここらへん、会話で、こっちのボケ加減のオチのチャンスを逃さないあたりが、西らしいよな。w 素敵。

「いやいや、どっちの言葉で読むのかってこと!w」と言ったら、

「何言ってはるんですか、お客さん。日本語の標準語で書かれていれば、標準語で読みますし、関西弁で書かれていれば関西弁で読みます!w」
って彼は、すかさず、逃さず。w

「ああ、そうか!ちゃんと表記通り読むんだ!」

「当たり前ですわ!笑」

こっちの小学生は教科書を読むとき、標準語で書いてあっても関西弁で読むのかと思ってた。w
 学校で英語圏の子が、アメリカ文学を読まされたとき、イギリス英語の子供がブリティッシュで読み替える、みたいなことはさすがにないのか。

とハッとしたのだった。w

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