サービス業のDX

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ビジネス・マーケティング

・サービス業のDXの目的

どんな革新を進めるかは業種によってさまざまですが、サービス業で考えた場合、その目指すところは”顧客への提供価値の増大”だと思います。

・顧客コミュニケーションシート

顧客に直接接するサービス業では、サービスの内容以上にその対応(スピードや品質)が顧客の満足度に大きく影響することが知られています。
そこで、顧客への現場の対応(コミュニケーション部分)をどのように情報(数値や、解析可能な情報)に置き換えるかが、サービス業のDXの肝になるのではと考えてます。
そこで提案したいのが”顧客コミュニケーションシート”による、顧客とのコミュニケーションの記録をとることです。
イメージとしてはExcelシートの横軸に”時刻”、”対応者”、”対応メディア”、”顧客”、”内容”、が並び、1件1行で行が増えていくイメージです。(業務内容によって項目は変わります)
サービス業と一口でいっても幅が広いですが、同じ顧客に対して継続的に対応が発生する業種で特に有用だと思っています。

・顧客コミュニケーションシートの活用法

例えば、BtoBビジネスであれば、1件の案件で相談から見積り、受注、納品、請求な一連のプロセスがあるわけですが、本シートに記録していけば、そのようなコミュニケーションがいつ行われたか、また行われなかったかなど、顧客コミュニケーションの全体像が見える化されます。
プロセスだけならばSFAなどのシステム化をされているところも多いかもしれません。しかし、大事なのは”顧客とのコミュニケーション”視点で見える化することと、それを振り返ること、そして次の顧客に向けて改善をはかること、つまりPDCAを回して、顧客コミュニケーションの改善しようというのが基本的考え方です。

・サービス業のDX

なぜこれがDXなのかというと、”記録”を情報として蓄積し、ある程度まとまったところで分析することで、顧客コミュニケーションの革新につながる施策を考えられるからです。DXとは現場情報(データ)をもとにプロセスを革新するわけですが、多くの場合顧客情報や売上情報ばかりが取り上げられ、一番大切な”顧客コミュニケーション”の情報化が取り上げられた事例が少ないと感じています。ExcelやWebシステムでシートを記録することで、解析可能なデータとして、他の様々な情報(売上、顧客DB,メディア情報等)と組み合わせることで、ビジネスプロセスの革新につながる可能性の高い情報ソースとなりうるのです。

・導入の注意点

顧客コミュニケーションシートは、現場にとって負荷の増大になります。そのため、現場の負荷を最小限にする工夫が欠かせません。また、この情報は現場でサービスを提供するメンバーに、”振り返り”の機会を与える重要な成長のツールでもあります。マネジャーは、このシートみて欠点や改善点を指摘するのではなく、良いところ探して褒める材料にし、現場の人の承認欲求を満たしてあげましょう。(現場のモチベーションが上がれば、改善点は自分で気づくので、マネジャーが指摘する必要はありません。)

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