『あの1枚に
あの子に
あの1冊に
どれだけの
積み重ねが
あるんだろう』
五条 新菜
出典)『その着せ替え人形は恋をする』12巻 p.122より
著者 福田 晋一
発行所 株式会社スクウェア・エニックス 2023年9月
日本では、すっかり『仮装のお祭り』となったハロウィン。
いつもの自分とは違った装いで、いつもの自分とは違った人格で、いつもどおりの世界を歩くのは面白い行為なのかもしれません。
無秩序に人が集まりすぎて行政が規制をしなければならなくなった渋谷に比べ、池袋は行政や街の積極的な関わりや、元々『コスプレ』関連のイベントが多く開催されていたこともあってか、秩序だった賑わいだったそうです。
冒頭の言葉は、『コスプレ』を題材とした漫画『その着せ替え人形は恋をする』の主人公、五条新菜が、とあるコスプレ衣装を製作していく過程で行き詰まったときに心のなかで呟いた一節です。
そして、『俺は物を作れる人間じゃなかっただけだ』『自分に何もないなんて 知りたくなかったなぁ・・・』と、打ちひしがれます。
このあと主人公は、積み重ねてこなかった自分の情けなさを認め、今の自分になにができるか、自分の中に何があるのか、それを足掻きながら探し始めます。
私も自分が一歩踏み出そう、新しいことをやってみよう、そのように思い少しでも動き出すと、すぐにその道の先人やすごい人、自分がいかに何も知らなかったのかなどにぶち当たります。
そんなときに、自分の引き出しの少なさや、知識の浅さなどを直視せざるを得なくなります。それはとても情けなく、悔しく、痛みを伴うことが多いです。
みんなそれがわかっているから、そんな経験をしてきているから、自分の心を護るため、本当は一歩踏み出したい想いがあっても安全圏から出ようとしないのではないでしょうか。
私もできれば余計な痛みは経験したくないです。情けない想いはしたくないです。
しかし、それらを直視するからこそ見えてくる、自分の中の『何か』が、きっとあるはずです。
もし、その『何か』に気づくことができれば、それが自信になるはずです。
それでもその『何か』が心もとないものであれば、いまから少しづつ『何か』を積み重ねていけばいいのではないでしょうか。
いままで積み重ねてきたことや足りなかったことを振り返っても、それは変えることができません。
しかし、いまから『何』を積み重ねていくか、それは自分自身で選び、学ぶことができるはずです。
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