天神ウエストゲートパーク

記事
コラム
どうも、ちゅんタロスです。

今回は、ストリートお悩みリスニング初回の模様をお届けいたします。

思い立って突然始めた路上でのお悩みリスニング。
その初回を飾る出会いはどんな人で、どんな話を聴けたのか。

正直、初めてのお客さんは想定していた感じと全然違ったけど、
その突飛な感じもリアルの面白いところ。

そしてスタートにふさわしいステキな言葉をもらったので、
それを紹介したいと思います。

誰だって、何だって最初の一歩はワクワクやドキドキに交じって、
不安が背後からハグしてくるような落ち着かない気持ちになるものですね。
年齢なんて関係ない。
これは慣れてしまっては味わえない期間限定の可愛げな気持ち。
そういうのも大事に味わいたいものです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

初回となるその日は11月も中旬だというのに、
夏のような日差しと陽気で、半袖がベストという気候。
夏だよ、夏。
(これを書いている11月末は一気に冬の寒さなので、秋はどこいった?状態)

ワタシは警固公園の中でも天神駅の西口近くに、
手書きの看板と折りたたみチェアを広げ、ベースを構えました。

いよいよスタート。
おれは石段のようなところに腰を下ろし、公園に目を配ります。

ん? 西口?

これはワタシの好きな『池袋ウエストゲートパーク』になぞらえて、
『天神ウエストゲートパーク』なんじゃないか?
なんて、ちょっと勝手に舞い上がったりしていました。
もうIWGPのドラマから20年以上経ちましたね。

その日は平日で開始時間も昼前ということもあり、
あんまり人の往来は少ない感じ。

通り過ぎる人の中には、たま〜に看板をチラ見してくれる人がいるくらいで、
ほとんどは素通り状態。

「まぁ、そりゃそうだ。 初戦だし、当たり前にこんなもんでしょ」

開始1時間を過ぎても何も起きない状況に、
心の中でこんな強がりなセリフをうそぶく始末。

そんな時でした。
ひとりのお兄さんが少しだけ看板を見て、
100万ドルくらいの笑顔をくれたのです。
もちろんワタシだって負けない爽やかさで笑顔を返します。
交わし合った笑顔の余韻を残したまま、
お兄さんは駅の方へ去っていきました。

う〜ん、人を惹きつけるには
もう100万ドルくらいの笑みが必要なんだろうか。

それから何事も起きず、またしばらくの時が過ぎていきます。

「なんか面白そうなことやってますね。隣いいですか」

とうとうキタ〜ン!

声をかけてきた人はなんと、さっき笑顔をくれたお兄さんではないですか!

最初にすれ違った時は手ぶらだったはずなのに、
どこからか持ってきたんだって突っ込みたくなもなる
デカい折りたたみチェアをおもむろに広げ、ワタシの隣に座ったのでした。

「いいですよ。悩みあるなら聴きますよ」
こうして最初のひとりとの会話がスタートするのです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

満面の笑みで「悩みはない」と、
めちゃくちゃコンセプト外のことを言い切るそのお兄さんは、
これまでのこと、これからのことを色々と話してくれました。

どうやら12月には別の県に行って店を出すようで、
今は一時的に福岡に来ているとのこと。

その県もこれまで行ったことがない県で、初上陸で初出店するんだそうだ。
福岡ではホテルを取っているが、
食事したお店などで意気投合した人がいれば、
その人の家に招待されたりするらしい。

全くもって見習いたいコミュ力とアグレッシブさ。
そんなお兄さんはおれの活動を素晴らしいと誉めてくれたのです。
素直に嬉しいッス。

お兄さんの優しさに寄りかかるように、
おれはこんなことを始めた理由ややることへの不安などを話しました。

あれ?
これじゃあ、どっちがリスナーか分からないな。

そしてお兄さんは言ったのです。
「ゴミ拾いとか、何か人のためになる良いことをしている人には
 絶対にラッキーがやってくる」

「自分もゴミを見つけたらなるべく拾ってゴミ箱に捨てるようにしたり、
 1日ひとつは良いことをしようと心がけている。そうして徳を積んでいる」

言うは易し、やるは難し。

でも、それを実践して、そんな人から褒められたのは、
不安交じりでお悩みリスニングなんて始めたワタシには
ダチョウ倶楽部も顔負けなくらいめちゃくちゃ後押しとなった言葉でした。

ワタシも人間なので、ラッキーには来てほしいワケですよ。
偶然の出会いで誰かの役に立てて、そのうえラッキーまで降ってくるなら、
やらない理由なんてないでしょ。

ワタシはやって良かったって思ったし、
これからも続けていこうと力をもらっちゃました。
ホントどっちがリスナーなんだかわかんない。

1時間半くらい話しただろうか。
次の予定があるというお兄さんと同時に、
ワタシも初回のお悩みリスニングを終了させました。

インスタも交換したそのお兄さんとは、
また警固公園での再会をなんとなく約束し別れたのです。

出だし好調の初回。
初回は誰も来ない覚悟をしていた中、
いきなりゼロイチを達成できて嬉しかったなぁ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その数日後、2回目の警固公園。
その日は朝から降っていた雨が昼前に上がったけど、風も強く冷たい日曜日。
リスニング開始をインスタのストーリーズにUPして、
誰か来てくれる人を待ちます。

しかしながらなのか、当然なのか、
2回目も誰も来ない時間が続きます。

北風が寒い〜。
太陽が恋しい〜。
寂しい〜。

人間、寒さには勝てないものですね。
弱気に拍車がかかります。

「ちょっと話聴いてもらっても良いですか。悩みが無いのが悩みです」

屈託のない笑顔でそう声をかけてきたのは、初日のお兄さん。
インスタを見て来てくれたんだって。
寒空の中、ひとり孤独だった時間に温度が帯びました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ストリートお悩みリスニングなんて
突拍子もないことをやるのも悪くないですね。

こんなことをしなきゃ出会う事がなかった人と
気持ちいいくらい粋な時間を過ごすことができるんだから。

人生のスパイスは自分のコンフォートゾーンの外側にある。
そしてそして、どうせやるなら「良いこと」がいいみたいですよ。
とってもラッキーマンになれるかも。

もしこれを読んでいるあなたが、警固公園や大濠公園で
ワタシを見かけたら怪しまず声をかけてほしいです。

あなたにとっても、日々の中のちょっとしたスパイスくらいの
ネタにはなるかもしれないですよ。

それでは、また。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す