現役の精神保健福祉士が回答したベストアンサー「これって幻覚???」

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コラム
精神科病院で働く相談員のottohと申します。

某知恵袋の「メンタルヘルス」カテゴリで、数百件を超えるご質問に回答させて頂いております。
その中でも、ベストアンサーに選んで頂いた質問と回答をご紹介いたします。
回答を見て頂くことで、メンタルヘルスに関して「こういう考え方もあるんだな」「こう捉えるといいかも」と感じ、少しでも生き辛さが軽減することにつながると良いなと思います。

今回は「これって幻覚???」についてです。

【質問】
幻覚について教えてください
脳内で、自分が考えた楽しい状況などで、自分が誰かと会話している言葉がそのまま口に出るとします

これは幻覚を見ているんですか?
幻覚って、実際には存在しないものが「見える」ことであり、脳内で考えたことは妄想だと思うので、幻覚ではないと考えますが、その妄想の中の会話を自分が再現してるというか、脳内で想像した状況が現実ではないのにまるで会話してるかのように口に出るのって、幻覚を見ているからなんですか?

幻覚の定義がよく分かりません

【回答】
視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚の感覚異常の総称を幻覚といいます。
よく言われる幻聴や幻視は、幻覚の一部です。

精神科では、会話のような独り言を話している人もいますが、大抵は聞こえてくる幻聴と話しているようです。

実際は幻聴と会話していても、耳にBluetoothのイヤホンをしていたら違和感はないのかもしれませんね。

【回答への返信】
聞こえてくる声ではなく、質問に書いたように、脳内で自分を主人公に見立てたドラマを妄想し、その妄想中の会話で自分が発した言葉が口から出るんです
まるで誰かと会話しているような独り言で、何かが見えたり聞こえたりはしていないです

【ottoh】
返信ありがとうございます。

自分でストーリーを立てて展開していくのは空想であって、精神症状の妄想とは違います。妄想なら薬で軽減を図ることは可能ですが、空想は薬を飲んだからといってどうかなる訳ではありません。薬の作用で思考に抑制がかかる事で、ストーリーが浮かばないことはあるかも知れませんが。

幻覚については回答しましたがそういった症状はないにも関わらず自分で思い描いたストーリーの会話が実際の言葉として発せられるのは、その世界にのめり込む程度によるのではないでしょうか。

幻覚とか妄想とか、いわゆる精神症状によるものとは考えにくいなと思います。
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