起業するときに必要な3要素のひとつ「物」とは?

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未成年に酒を提供したことで2カ月間の営業停止となる居酒屋「二代目みやべ」だが、未成年であることを偽って飲酒したのは麻宮葵(平手友梨奈)と長屋龍二(鈴鹿央士)。ある日の夜、麻宮葵は六本木で男子大学生と揉め事を起こして、暴力を振るわれているところを宮部新(竹内涼真)に助けられる。

その恩返しとして葵は、「二代目みやべ」で働きたいと新に申し出るが、ひと足先に働きたいと言ってきた長屋龍二を雇うことにしていたため、新から「これ以上雇う余裕はない」と言われ断わられてしまう。しかし、葵は引き下がることなく、逆に次々と「二代目みやべ」に必要な改善点を挙げていき、社長(新)の隣には戦略を立てる自分のような人物が必要だとアピールする。

ここで、葵が次々と「二代目みやべ」に必要な改善点を挙げていくシーンに注目したい。このブログでは、起業するときの心得についてアレコレと語っているのだが、前回までは起業するときに必要な3つの要素「人」「物」「金」のうち、「人」と「金」を揃えるときの最低限の注意点を指摘した。今回は「物」に焦点をあててみる。

葵が取りあげたいくつかの改善点の中で、これだけは知っておきたいという「物」が二つある。一つは販売する商品に「おすすめの物」をつくり、ひと目でわかるように掲示したり、広告宣伝を行うこと。ドラマでは、数多くの食べ物を店内に貼り出していたことから、葵は「二代目みやべ」の売り(客に食べてもらいたい物)である鳥の唐揚げを前面に押し出した貼り紙をすることやメニュー構成に切り替えるよう助言する。

つまり、商売は時として流行に乗るということも大事だが、それはあくまでも二番煎じである。なので、専売特許とも言える独自製品や独自技術を持つことこそ、スタートダッシュの決め手となることは間違いない。

二つ目は、“接客”も会社を運営するときに必要な「物」であるということ。お客が欲しいと思うものを分かりやすく丁寧に紹介し、心を込めて「おもてなし」をすることが接客である。欲しいものが何でもネットで買える今、この接客を疎かにする会社が増えている。じつは、対面で商品を販売するとき以上に、ネット上の取り引きで求められる「接客」のレベルはより高度なものになってきていると言える。

他社製品と比較しながら説明できるといった商品知識を有するのは当たり前で、チャットなどでは文章力、コミュニケーション能力が求められる。さらには、顧客が自分たちに何を求めているかをスピーディに把握できる洞察力まで必要とされている。このような能力を養って接客の質を上げていけば、企業イメージやブランドイメージを高めることができ、商品にプラスアルファの付加価値を付けて顧客に提供できるようになるわけだ。

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